落語の笑いにくすぐられる意欲作!星組公演「ANOTHER WORLD」の魅力

落語の粋な笑いと流暢な関西弁と、軽いおふざけがいい感じ!

今回のお芝居は、落語をテーマとしているのですが、1つのテーマを取り上げているのではなく、落語噺「地獄八景亡者戯」「朝友(あさとも)」「死ぬなら今」など、死後の世界をテーマにしたもので仕上げられています。

上方落語である「地獄八景亡者戯」が特に中心となっているようです。※上方とは関西のこと。

生粋の関西人である紅ゆずるさんにまさしくうってつけという内容ですね。

相手役の綺咲愛里さんも関西出身なので、お二人とも関西弁がとても流暢。宝塚大劇場も関西なので、今回の笑いは伝わりやすいものとなっています。

紅さんが演じるのは、大坂の両替商の息子・康次郎。

紅ゆずる出典:©宝塚歌劇団 公式HP 星組公演『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』より康次郎は、恋煩いで死んでしまいあの世に行ってしまった!というところからお話は始まります。

そこでまず出会ったのは、七海ひろきさん演じる喜六。

もともと知り合いだった二人ですが、喜六は、なんとサバに当たって死んだというお間抜けキャラで、アホな会話がとっても面白い!

さらに知り合うのが、礼真琴さん演じる江戸っ子・徳三郎。

彼は、この世を楽しみ尽くしたドラ息子で、ちょっと1つあの世でも見に行ってみようかと、猛毒であるフグの肝を食べてあの世にやってきたというおかしなキャラ。芸者やお付きのものなども従えています。

紅ゆずる 七海ひろき 礼真琴出典:©宝塚歌劇団 公式HP 星組公演『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』よりこの3人を中心に不思議で愉快な「あの世ツアー」が始まるのです。

落語の粋な笑いを届ける面白キャラ達が見逃せない!

今回のお芝居の見どころといえば、まずは紅ゆずるさんを筆頭とする関西弁セリフ。

ただただ面白おかしい!という吉本新喜劇的な笑いなのではなく、落語の粋な笑いの言い回しなども混じっていて、とてもウィットに富んだものとなっています。

主役の紅ゆずるさんが演じる康次郎は、恋煩いで死んでしまったというデリケートな男性?と思いきや、あの世で恋慕うお澄さんを探すという能天気ぶりも見せるど根性野郎。

紅ゆずる出典:©宝塚歌劇団 公式HP 星組公演『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』よりテンポがよく軽妙な話しっぷりで、お芝居の最初からずーっと笑わせてくれます。

そんな康次郎が恋をするお澄を演じるのは、もちろん綺咲愛里さん。

綺咲愛里出典:©宝塚歌劇団 公式HP 星組公演『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』よりはんなりと美しい嬢さん(いとさん)かと思いきや、突然ドスのきいたスケバン調の話し方になったり、実は結構面白いキャラクター。

礼真琴さん演じる徳三郎のべらんめえ調の江戸弁も気持ちいいもので、紅さんの関西弁との掛け合いもなんだか面白いです。

そしてやっぱり歌が上手い! 冥途かふぇという三途の川のほとりにあるお茶屋の初音さんとの歌も素晴らしく聞かせてくれます。

礼真琴 有沙瞳出典:©宝塚歌劇団 公式HP 星組公演『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』よりその初音役は有沙瞳さん。

彼女の演歌調の歌も絶品。可愛らしい役のはずが突然「極道の妻」のようになっていくのもなんだか面白い!

[next_heading title=演技派ジェンヌたちの名脇役ぶりにも注目!