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2016年、もっとも注目されたアニメーション長編映画『君の名は。』で大きな話題を呼んだ新海誠監督。

『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』などの作品でコアなアニメファンから絶大な指示を得ていましたが、『君の名は。』のヒットを受け、より幅広い層から注目を集めました。

新海誠監督はゲーム会社に勤めながら個人で制作した短編作品『ほしのこえ』で2002年にデビュー、その後公開した作品で数多くの映画賞を受賞した"世界で活躍し『日本』を発信する日本人"としての感謝状も受賞するなど、ポスト宮﨑駿との呼び声も高い次世代のアニメーション監督として日本のみならず世界中で高い評価と熱狂的支持を受けています。
ほしのこえ 出典:©Makoto Shinkai / CoMiX Wave
新海誠「Other voices-遠い声-」『ほしのこえ』 より

全国ロードショーから半年以上経っても未だに冷めやらない『君の名は。』ブーム。今回はそんな新海誠監督の手がけた『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』の2作品の美しい映像美と繊細なストーリーから、新海作品の魅力を紐解いていきます。

アイキャッチ画像出典:©©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『言の葉の庭』メインビジュアル より

甘酸っぱい初恋『秒速5センチメートル』

一人の少年少女の小学生~30代頃までの人生を軸にした3本の連作短編から成っている『秒速5センチメートル』。

秒速5センチメートル ギャラリー 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『秒速5センチメートル』「桜花抄」フォトギャラリー より

この『秒速5センチメートル』とは桜の花びらが舞い落ちる速度のことで、時間と距離による変化を「桜花抄」「コスモナウト」そして「秒速5センチメートル」という短編3話の連作で描いていきます。

「桜花抄」では東京の小学校に通うお互いが転勤族の貴樹と明里の初恋を描きます。小学校卒業と同時に明里は栃木へ転校し、それきり会うことがなくなってしまった2人が中学1年の夏のある日、明里から届いた手紙をきっかけに文通を重ねるように。その年の冬に、貴樹が種子島へ転校することが決まり、もう二度と会えなくなるかもしれない…と思った貴樹が、明里に会いに栃木まで行く約束をします。しかしその約束の日は大雪。電車の遅延で時間だけがただただ残酷に流れていき、約束の時間は過ぎ去っていく。
秒速5センチメートル 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『秒速5センチメートル』「桜花抄」フォトギャラリー より

早く会いたい気持ちや待たせてしまっている不安さが表れていて、誰しもが経験したことのあるあの嫌なドキドキ感が痛いほど伝わってきます。さらに貴樹がこの日のために2週間かけて書いてきた人生初のラブレターも風で飛ばされてしまいます。その上電車が動かなくなってしまい電車の中に2時間待たされ、、、。このシーンはとてもリアルすぎて苦しくなってしまいます。貴樹と明里の出逢い、そして再会と別れの1日が時間経過とともに描かれています。

2章となる「コスモナウト」では、貴樹が種子島に引っ越し数年経った高校3年生の頃。貴樹に想いを寄せる花苗とのお話です。中学2年の春に転校してきた貴樹に惹かれながらもその想いは伝えられずにいる花苗。それは花苗に気のあるような素振りをしながらも心は自分に向いていないということに気づいているから。花苗の趣味がサーフィンなことから波の描写、明里との思い出を宿しているロケット打ち上げ時などの描写が、心情に迫ってきます。未だに明里のことが吹っ切れない貴樹と、そんな貴樹を好きになってしまった花苗の報われない青春がとても切ないです。
秒速5センチメートル 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『秒速5センチメートル』「コスモナウト」フォトギャラリー より

そして最終章「秒速5センチメートル」では、貴樹が社会人になってからのお話です。東京に来ても結局明里とは再会せず、ただひたすら仕事に追われる日々。上京し、3年間つき合っていた彼女には「心は1センチくらいしか近づけなかった」と言われてしまい、まだ明里のことを忘れられずにいる貴樹。貴樹自身もそんな自分と葛藤し、もがき苦しみ仕事はやめることに。まるで抜け殻状態のある日、貴樹は明里との思い出の踏み切りに立ち寄ります。すると偶然にも踏み切りの向かいから歩いてきたのは明里。思わず振り返った貴樹でしたが…。
秒速5センチメートル 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『秒速5センチメートル』「秒速5センチメートル」フォトギャラリー より

貴樹と明里、それぞれが自分自身と向き合い人生を進んでいく十数年を描いた『秒速5センチメートル』。そのスピードは人それぞれで、過去を振り返ることが苦手な方には少し後味が苦い、そんな作品となっています。今、20代後半~30代の方には是非一度見ていただきたい作品です。
小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)
また新海誠監督が執筆した『小説・秒速5センチメートル』 、加納新太さんによる『秒速5センチメートル one more side』 、清家雪子さんが手がけた漫画『秒速5センチメートル』など、原作では描かれなかった心情やキャラクターも深く描かれているこちらの作品も合わせて観ることをおすすめします!

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