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雨の日が絶対好きになる『言の葉の庭』

2013年に公開された『言の葉の庭』は、新海誠監督が初めて"現代の東京"を舞台にした愛に至る以前の孤悲(こい)の物語です。

出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
youtube『言の葉の庭』 予告篇 "The Garden of Words" Trailer より

「雨の日に年の離れた男女が偶然に出会う」という物語を作ろうと思い制作されたという「言の葉の庭」は、デジタル映像だからこそできる雨の細やかな表現にこだわっていて、その映像はまるで写真のよう。地面に降り注ぐ水滴、水たまりの反射、空気中を落ちる水粒子の見え方、この作品の3分の1は雨の映像というまさに"雨"が主役の作品です。

将来靴職人を目指している高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり日本庭園で靴のスケッチを描いています。ある雨の日、朝から缶ビールを飲む謎の女性・ユキノと出会います。約束もないまま雨の日だけこの場所で会う二人は次第に心を通わせ、名前も年齢もなにもわからないそんな神秘的なユキノにだんだん惹かれていくタカオは、人生の歩き方を忘れてしまったというユキノに彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願います。しかし短い梅雨はあっという間に過ぎてしまい…。
言の葉の庭 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『言の葉の庭』ピクチャーイメージ より

この作品では雨で心情を表しているのですが、雨の一滴一滴がとても丁寧に描かれていて、まるでその映像から雨やその時の匂いまでもが漂ってくるようです。また、雨によって色鮮やかにきらめく新緑や街のもやもや感までもがとてもリアルに表現されています。新海誠監督は製作中、雨が降りだすと慌ててカメラを持って外に駆け出していったそうです。参考写真は数千枚にも及ぶそうですよ!

タカオの声優には新海誠監督たっての希望で、過去作品にも参加経験のある入野自由さん、ユキノには花澤香菜さんがキャスティングされましたが、作品の途中でキャラクターを作り上げていく新海誠監督は、ユキノの声優を選ぶ際に花澤香菜さんに決めかねていたようです。ですが実際に会ってみて言葉を交わした時にユキノは普段こんな声で喋っている気がすると思い、一緒に作品を作ってもらえませんか?とお願いしたそうです。
言の葉の庭 出典:©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
『言の葉の庭』ピクチャーイメージ より

タカオがノートの上にユキノの素足を置いて鉛筆で足の形をなぞるこのシーンは特に印象的なシーンとなっていますが、2人が極限まで近づくシーンでお二人の演技力はもちろん、描写加減がとても絶妙です。足を触れるといういやらしさの中に神秘さもあり、このシーンで一体どのくらいの人が足フェチに目覚めてしまったのか…(笑)

ED曲は秦基博さんが本作のために大江千里の『Rain』をカバーしたことでも話題となりました。この楽曲がお気に入りだった新海誠監督が、この作品の舞台となる"現代"に合うように秦基博さんにお願いしたそうです。作品本編では流れませんが、『言の葉の庭』のために秦基博さんが書き下ろした「言ノ葉」も是非聴いてみてください。

『言の葉の庭』公式サイト
http://www.kotonohanoniwa.jp/


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