今、宝塚歌劇団の中でも最も層が厚く、作品ごとにヒットを飛ばしていると思えるのが花組!
花組観劇の時は、トップの明日海りおさんをはじめ、下級生に至るまで、魅力的な人がいっぱいいて、もうどこを観ていいやら目が足りない!!という状態になってしまう人も多いのではないでしょうか?
出典:©宝塚歌劇団 宝塚歌劇団Official Web Site 鳳月 杏 より
そんな中で、ひと際目が離せない、素敵な男役さんがいます。それが鳳月杏さん!!
切れ長の目、クールな面差し、そして長い脚!! 見た目の麗しさにも目を奪われるのですが、緻密に計算されたお芝居や、ショーでの魅惑のパフォーマンスにノックアウトされる人も多い、今やベテランのスターさんです。
今回は鳳月杏さんに注目!! かっこよさの素って一体何? 花組で輝いている理由は何?について、追求していきます!
実は花男ではなかった…。月から花へ、その色気の変遷
今や花組に欠かせないスターの一人ですが、鳳月杏さんは元々月組にいたのです。初舞台は2006年で、92期生。同期には宙組トップスターの真風涼帆さん、元花組トップ娘役の蘭乃はなさん、雪組スターの彩凪翔さんなどがいます。
最初に配属されたのは月組で、ゆっくりと男役として順調に成長してきました。2013年『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』の新人公演での主演も経験しています。

とても活躍していましたが、2015年始めより月組に組み替え。同じように月組育ちの明日海りおさんの後を追うように、花組へと移籍しました。
花組では、芹香斗亜さんや瀬戸かずやさん、柚香光さんと競り合いながら、様々な役を演じてこられています。
そして2015年には『スターダム』でバウホール初主演も経験しました。また、2016年の『金色の砂漠』の王ジャハンギールなど、渋めの役も演じるようになっていき、若手スターという枠から脱してさらに魅力を深めています。

全身全霊で男役! 滲み出る立ち姿へのこだわり
鳳月杏さんの魅力といえばとにかくその立ち姿の美しさ。脚がとにかく長いんです!でもただ立っているだけでかっこいいというのは、かなりの技術があるのではないかと思うのです。下級生の男役たちが目一杯キザっていても、やはり幼さが抜けないもの。
キャリアを積み、見せ方を研究してきた鳳月さんだからこそ、あれほどカッコいいのでしょう。
またその長い脚も、絶対に無駄には使っていません! 『ポーの一族』で演じていた若手医師のクリフォードも、登場の時から長い脚を生かしたダンスで目立っていました。
『はいからさんが通る』の青江冬星でも、着こなしでさらに脚を素敵に魅せていました。
立ち姿の美しさこそ、宝塚の男役の魅力だということを、きっとご本人も真に理解されているのでしょう。
天性のものを十二分に生かそうというこだわりが、なんとも素晴らしいと感嘆してしまいます。
"ずっと努力してきた。鳳月杏の舞台から感じられる信念"
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