いつかまた、5人で。彩冷えるの歩み――活動休止から復活まで―― – ページ 2 – トレタメ

いつかまた、5人で。彩冷えるの歩み――活動休止から復活まで――

2018/09/19

② 夢人加入~徳間時代

世界観を支えていたメインコンポーザーの脱退は大きな波紋を呼び、一時は存続も危ぶまれた彼らでしたが、同年11月に夢人さんが上手ギターとして加入。

そして同じく11月に、シングル「君の声と約束」、アルバム「バージンスノーカラー」を発売。

出典:©SPEED DISK Ayabie (彩冷える) – 君の声と約束 【PV】より
この2作品は初期からのファンタジックな部分と彩冷えるの新たな魅力を併せ持っていて、改めて聴いてみるとその内容の濃さにメンバーの脱退を経て数か月で発表されたことがどれだけすごいか実感させられます。

こうして新しいスタートを切った彩冷える。
夢人さんが加わったことで作曲の幅も広がり、人気は加速していきます。

そして2009年、徳間ジャパンコミュニケーションズから「会いたくて」でメジャーデビュー。

出典:©Tokuma Japan Communications CO. 彩冷える「会いたくて」より
この頃から楽曲はかなりキャッチーなものになり、歌詞もシンプルでストレートになってゆきます。

メジャー2枚目のシングル・夏物語では初のオリコンシングルチャートTOP10入り。また映画への出演、ボーカル葵さんのソロ活動など、バンド外でも精力的に活動を行っていました。

そして2010年8月。
葵さん以外のメンバー4人の脱退が発表されました。

③ 葵以外全員脱退~AYABIE結成

当時は一人だけ残しての脱退や、葵さんのコメントがなかったことなどでさまざまな憶測や意見が飛び交いました。

公式コメントやメンバーのブログを見ると、脱退理由は「考え方の相違」などが挙げられています。

ラストライブもなくバラバラになってしまった彩冷える。そして翌月さらなる展開が。

上手ギターを担当していた夢人さんがボーカルに転向し、葵さん以外の4人が「AYABIE」を結成したのです。

出典:©TOYSFACTORYJP AYABIE 「流星」 Music Videoより
つまり葵さん一人の彩冷える、残り4人のAYABIE。ふたつの「あやびえ」が存在するというややこしい事態に。

新しいバンドをAYABIEという名前にした理由は「彩冷えるとしての活動を完全にやり切れていないから」としています。まだ「彩冷える」として活動している葵さんを無下に扱っているようにも見えることから、批判も数多くありました。

しかし葵さんはのちにbillboadのインタビューで、残念な思いもあると認めたうえで「彼らの気持ちは嬉しかった、頑張ってほしいと思う自分がいた」と語っています。

「彩冷える」は葵さん一人でその後も活動していましたが、「1人では歌えない」と2010年11月に活動休止。「またいつか5人で活動を再開したい」という願いを込めての「活動休止」でした。

1人だけの彩冷えるの活動は、その翌月のクリスマスイヴのライブが最後となります。

👉 ④その後について