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◆愛され続ける蜉蝣の楽曲たち
蜉蝣は5枚のアルバムをリリースしています。彼らの世界観を知るためには、やはりアルバムを聴くしかありません。特に2枚組のベストアルバム「心中歌」は、蜉蝣入門にもってこいの1枚です。
ここでは、彼らの代表曲をピックアップしていきます。様々なテイストの楽曲があるので好みは分かれるでしょうが、きっとあなたの琴線に触れるものが見つかるはず!
・「腐った海で溺れかけている僕を救ってくれた君」
フジテレビ系「超V.I.P」のエンディング曲になったこともあり、彼らの中ではもっとも有名な曲です。
インパクトの強い題名が頭に残っている方も多いのでは? 切ない愛ゆえに別れを選んだという歌詞で、聴いていて引き込まれるものがあります。
・「過去形真実」
TBS系「夜の体育」のエンディングテーマになった曲ですが、まさにザ・ヴィジュアル系と言えるような、ストイックな楽曲です。
後続のバンドに影響を与えているのも頷ける仕上がりで、MVにはどこかデジャヴを感じさせるものがあります。彼らのヴィジュアル系音楽界での存在感を見せつけられる楽曲でしょう。
・「となり町の彼女」
最初から激しいリズムを刻む曲で、彼らのハードな側面が色濃く出た楽曲となっています。
ボーカルの大佑はかなりドスのきいた声で歌っています。
・「アイドル狂いの心裏学」
ダークで陰湿で・・・蜉蝣らしさが色濃く出ている一曲です。大佑が聞かせる皮肉たっぷりの歌詞は、今でもファンから根強く支持されています。
◆大佑を失った蜉蝣
激しさと儚さを併せ持ち、そのダークな世界観でヴィジュアル系に大きな影響を与えた蜉蝣。しかし、ボーカルの大佑が2010年にこの世を去ってしまったため、残念ながら完全な「蜉蝣」を観ることはできなくなってしまいました……。

大佑の特異なライブパフォーマンス、激しい動きと客席へのダイブ、性的なものを連想させる動作、いつも酔っているかのような振る舞い……それらはまさに“危ういもの”でした。そんな破滅的な生き方や世界観こそが、彼を永遠のカリスマにしたのでしょう。
また、独特の動きと妖艶さでキタープレイをしたユアナ、落ち着いたベースのkazu、安定したリズムを刻んだドラムスの静海。
メンバーが支えていてくれたからこそ、蜉蝣はヴィジュアルシーンに名を残すカリスマバンドとなり得たのです。

今回は、伝説のヴィジュアル系バンドの蜉蝣についてお伝えしました。
7年という短い活動期間でしたが、彼らの残したものは多く、数々のバンドが彼らの影響を受けています。
まさに「蜉蝣」の名にふさわしく、儚い一生を生きた彼ら。その音楽と生き様は、今も多くの人に愛され、支持されているのです。
※記事初出時に、一部バンドメンバーの名前に誤りがありました。正しくは大祐ではなく大佑となります。訂正してお詫びいたします。
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