天使の歌声!歌が印象的な宝塚歴代トップ娘役を紹介!

宝塚というと、男役のイメージが強いですが、男役をよりかっこよく魅せるのは、隣に立つ娘役の存在。どこまでも伸びるソプラノの歌声はまさに「天使の歌声」で、美しい歌声が劇場を包み込む瞬間に居合わせると、観劇の喜びも一層深まります。

今回は、歴代トップ娘役の中でも、特に「歌」が印象的な5名についてご紹介したいと思います。とはいえ、5名に絞るのは大変でした!あくまで主観ですので、その点ご了承くださいm(__)m

入団当初から注目を集めた純名里沙の歌唱力

純名里沙さんは、1990年に76期生として入団したタカラジェンヌ。入団当初から歌唱力で注目されていて、初舞台公演「ベルサイユのばら」にて、早くもエトワールに抜擢されたという経歴を持ちます。

エトワールは、歌のうまい娘役にあたえられる「パレードの華」とも言えるポジション。初舞台生でその座を射止めたことからも、その歌唱力の高さが伺えます。

雪組時代には、後のトップスター、一路真輝さんと共にCDを発売したりもしています。また、タカラジェンヌでありながら、連続テレビ小説「ぴあの」に主演するなど異例の経歴を持った娘役です。

花組で真矢みきさんの相手役としてトップ娘役に就任すると、舞台上でのびのびと持ち前の歌唱力を発揮!プレお披露目公演「哀しみのコルドバ」の「エル・アモール」は情感たっぷりで素晴らしかったです。ショーでも随所随所で純名さんの歌が場面を牽引していました。

また、ファンの間でもよく言われるのが、退団公演でもあった「ハウトゥーサクシード」のローズマリー役。海外ミュージカルのナンバーを難しげもなく、キュートに歌う姿は多くの人の心を捉えています。

娘役として理想的な寄り添う歌声 彩乃かなみ

元月組トップ娘役の彩乃かなみさん。歌唱力はもちろん、娘役としてトップに寄り添う歌い方が素敵な方だったと思います。瀬奈じゅんさんとのデュエットソングはどれも印象的です。

彩乃かなみさんの歌声は、個性的でありながら、デュエットの際は上手に相手の良さを引き出すことができるんですよね。

また、印象に残っているのは「A-“R”ex」でのナンバー。にこやかな表情で「皆殺し」と歌い上げる曲があるのですが、彩乃かなみさんが上手いだけに内容とのギャップが頭から離れませんでした(笑)

心情の表現も非常に的確で、特に、退団公演でもある「ミー・アンド・マイガール」は必聴。サリーの心情がにじみ出るようなナンバーは、なんど聞いても胸が締め付けられそうになります。

歌を聞くだけで物語が動き出す、そんな力を持った娘役トップではないでしょうか。

初代マルグリット!実力派トップ娘役、遠野あすか

元星組トップ娘役、遠野あすかさんも、歌唱力に定評があった娘役さんです。

相手役の安蘭けいさんも、宝塚きっての名歌手で、”とうあす”コンビのデュエットはとろけるほど美しいものばかり。

そんな遠野あすかさんの一番の歌唱といえば、「スカーレット・ピンパーネル」のマルグリット役ではないでしょうか。日本初演というプレッシャーをはねのけ、再演される人気作となったのは、遠野あすかさんの熱演も大きな要因です。

マルグリットのソロナンバー「あなたを見つめると」はもちろん、安蘭けいさんと歌う「あなたこそ我が家」は絶品!何度でも・いつまでも聞いていたくなる曲です。

とうあすコンビは、いつ聞いても美しいハーモニーを奏でている、非常に声の相性が良いコンビだったと思います。

圧巻の歌唱で魅せた実咲凜音

2017年4月に宝塚を退団した宙組トップ娘役、実咲凜音さん。

彼女のソプラノ歌唱は正確で声量も素晴らしく、生で聴くと劇場が震えていると感じるほど。「シトラスの風」のいち場面で、プッチーニのオペラ曲を歌った際は、伸びやかでクラシカルな歌声に感動しました。

エリザベート」でも、どの曲も強く・凛々しく歌い上げられていました。名曲「私だけに」は、エリザベートとしてのプライドに満ちた誇り高い歌唱が印象的。まさに「絶唱」とも言える、歴代シシィの中でも1、2位を争う名歌唱だったと思います。

単独での退団となったこともあり、サヨナラショーはまさにオン・ステージ。エリザベート、アイーダ、ロザリーなどなど、これまで演じた曲を次々に歌いつなぎ、「歌姫」として圧巻のステージを構成しました。

退団に際して開かれたミュージックサロンでも、歌って、歌って、歌いまくる姿が見られました。通常はダンスなどを盛り込むこともあるのですが、これまでの思い出の曲や、ミュージカルナンバーをひたすら歌い続ける姿に感動。秀でた歌唱力で宙組を牽引したトップ娘役ですよね。

ピュアな歌声で抜群のハーモニーを奏でる真彩希帆

雪組トップ娘役真彩希帆さんは、まろやかで透明感ある歌声が早くから注目されていました。

花組から星組へと組み替えとなり、新人公演「ガイズアンドドールズ」でのキュートなアデレイド役、「こうもり」でのオペレッタの見事な歌唱が絶賛されました。

相手役の望海風斗さんも、他の追随を許さないほどの高い歌唱力で絶賛されたトップスター。2人とも同時期に花組から組み替えとなったのですが、スカイ・ステージの特番でコンビを組み「ファントム」から「Home」をデュエットされたのが非常に印象的でした。

声質の相性もよく、1+1が10にも100にもなる豊かなハーモニー。この二人の抜群の歌唱力が雪組を引っ張っていました。

テレビの音楽番組にも度々出演していたので、宝塚ファン以外の人でも知っている方は多いのではないでしょうか?

ぜひ大劇場で、トップ娘役の歌声に聞き惚れて

今回は、歴代トップ娘役の中でも特に歌唱力が印象的な5名をピックアップしました。

タカラジェンヌは厳しい稽古を重ね、舞台に立っているプロたち。一人ひとりの歌に魅力があります。「歌」の魅力を堪能するためには、劇場で生で聴くのが一番!

特に、パレードの幕開けを飾る「エトワール」は、各組厳選の歌ウマ娘役が配される大役です。歌ウマジェンヌを探されている方は、エトワールに注目して観劇するのも良いかもしれません。

トップ娘役の歌声を中心に、タカラジェンヌの歌唱力に酔いしれてくださいね。