宝塚の歴史とともに歩んできた『新源氏物語』の伝説を振り返ってみた
宝塚の人気演目には、これまでに何度もリニューアルされながら繰り返し演じられてきたものも多くあります。
紫式部の『源氏物語』を原作とするミュージカル『源氏物語』も、そんな人気演目のひとつです。宝塚歌劇団の黎明期から演じられていて、昭和中期には一世を風靡した伝説の男役・春日野八千代さん演じる光源氏が圧倒的な人気を博したこともありました。
そんな『源氏物語』が平成の世にリニューアルされたのが『新源氏物語』です。
宝塚が残してきた『源氏物語』と『新源氏物語』の歴史と伝説について、これまでの軌跡を振り返ってみましょう。
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歴史に彩られた宝塚の定番作品
『源氏物語』が最初に演じられたのは、なんと1919年のことです。当時から特定の組の演目ではなく、1952年には花組で再演、同じく1952年には星組でも再演されました。1957年には月組と雪組で再演、1961年には星組で再演と、実にいろいろな組で演じられてきています。
1981年に月組公演で『新源氏物語』としてリニューアル、光源氏を榛名由梨さんが演じて大変な話題となりました。その後の『新源氏物語』は月組の公演が続きますが、2000年には再び花組で再演されるなど、『源氏物語』と『新源氏物語』は宝塚歌劇団の組を超えた代表的な作品となっているのです。
『源氏物語』『新源氏物語』から生まれた伝説たち
『源氏物語』『新源氏物語』の公演では数々の伝説も生まれました。
「白薔薇のプリンス」や「永遠の二枚目」と呼ばれ、伝説の男役スターとして今も語り継がれる春日野八千代さんは、1952年に花組、1957年に月組で『源氏物語』に出演。いずれも主役の光源氏を演じて大変な人気を博しました。
そして1959年、月組公演『新源氏物語』の新人公演ではあの天海祐希さんが光源氏に大抜擢。その美しさが注目の的となりました。天海祐希さんはその後男役トップスターに上り詰めて、退団後も女優として大活躍中ですね。
1981年の月組公演『新源氏物語』では榛名由梨さんが光源氏を演じましたが、この配役で花組と月組の二つの組でトップスターを務めるという偉業達成となりました。
宝塚歌劇団の歴史を形成した舞台であり、上演のたびに新しい伝説を生んできた『新源氏物語』。
これからも新しい伝説を作り続けて宝塚の歴史を彩ってくれることでしょう!