ファンだけでなく宝塚を知らない人々にまで観劇のチャンスを与え、そのハートをがっちりキャッチして千秋楽を迎えた雪組公演「るろうに剣心」。
新人公演もレベルの高いものとして好評を得ました。
宝塚から東京とさらに進化した雪組新人公演の模様を、今回は主要キャストだけではなく脇を実力と成長と努力の証として魅せてくれた、雪組の未来をになうその他のスターも合わせて紹介していきます。
なによりやはり!剣心役の永久輝せあさん!
本公演では剣心の闇の部分である抜刀斎であったことから、新公での彼女の剣心はおだやかでありながらどこかに暴発してしまいそうな危うさを醸し出していました。
公演後半からはそのたたずまいから、原作の剣心の過去を描いた追憶編を、彼女の主演で再び宝塚で上演されることを願うファンが増加しました。
武田観柳を演じた橘幸さん
本公演でも笑いをさらう大事な場面を担う武田観柳。
東京千秋楽
ガトリング砲ネタ pic.twitter.com/hCy5drBqOc— MAYU@UCC6/4貸切 (@zukalovezuka) 2016年5月10日
誰もが耳に残るという歌が「これがガトリング砲」。
本公演とは違い前場面がカットされているため突然のクレイジーな芝居で観客の度肝を抜く度胸を要しますが、演じる橘幸さんは難なくこなしていました。
橘さんの場合は、この「るろうに剣心」まではなかなか目立つ役が回ってこなかったこともあり、ファンとしては代表的な役ができたと胸をなでおろしたことでしょう。
何度も劇場から起こる拍手と、なにかを吹っ切ったような彼女の演技はこの先の本公演にきっとよい影響を与えることでしょう。
弥彦役の希良々うみさん
本公演ではヒロイン候補として名乗り出ることになった彩みちるさんの役ですから、どんな娘役だろう?と思いましたが芝居のコツをうまくつかんでいる実力派の娘役。
宝塚歌劇の子役は身長と声の高さからただ娘役を使うのではなく、自然な少年らしさが際立ち得意のダンスを生かした身のこなしは目をみはるものでした。
セバスチャン役の星加梨杏さん
星加さんはその容姿から話題にあがることも多く、まだ舞台での実力は未知数。
2015/10/31 雪組 星加梨杏 pic.twitter.com/vUh9pnlb96
— ブラハット (@burahat7) 2015年11月1日
今公演でのプチガルニエの歌は新人公演でもカットなしでしたが、聴きごこちで堪能させてくれました。
ルックスと歌唱力、大きな武器を持つ新人がまたひとり現れたといえるのではないでしょうか。
雪組の次の舞台にも期待
次の雪組大劇場公演は、「るろうに剣心」とはうってかわったハードボイルドな探偵物。
今回紹介した若手たちが、どう活躍の場を広げるか注目の演目となります。
著者:Seikacat