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Gossipが持つ楽曲の多くに通じる攻撃的な音楽性と、性的なものすら感じさせる歌詞とが組み合わさったイメージは、90年代からのヴィジュアル系が持っていた伝統的なスタイルを感じさせます。その本質に迫ってみましょう。

ゴシップ




泥臭いまでの激しい狂気の再現

最初からメンバー自身が、90年代のヴィジュアル系が持っていた泥臭いまでの激しさや狂気を自分たちの手で表現したいと語っていますが、実際にそれを再現した楽曲からは、かつてのヴィジュアル系の狂気に満ちた歌詞や音楽性と同じ方向のインパクトが感じられます。


まだドラムなどの楽器のメンバーがサポートだった時代はそこに遠慮して演奏していた部分もあったものの、全ての楽器を正式メンバーでがっちりと固めたgossipになってからは、遠慮のない激しさが飛び出してくるバンドになりました。



独自の語りが持つコントラスト


gossipの楽曲の大きな特徴といえるのが、単なる歌詞ではなく語りが入る部分です。歌詞はメロディに乗って流れてきますが、語りは語りとして純粋に言葉だけが流れてくるため、そのコントラストがやたらと耳に残るという演出になっており、そこはメンバーもかなり意識して作っていることが伝わってきます。

しかし、これは歌詞と語りが別々に存在するのではなく、作詞をする時点で語りが同時に浮かびあがってくるという制作スタイルからくる一体感のある言葉の集まりなのです。




ゴシップ




趣味全開の速さがある楽曲

速い曲が好みだと明言するgossipには、全体的にスピード感のある楽曲が多く、作るときの趣味が全開になっているのが伺えます。その中で多少なりともスピードがゆったりになるところでドラムが型にはまらない自由なフレーズを入れてくるのも、大きな特徴のひとつです。

ドラマー自身が「意外性のない音楽はつまらないから」という理由で、他のメンバーすら想像もしないフリーダムに入れてくるフレーズが、聴いている人たちにも意外なインパクトを与えてくるのです。

颯-hayate-



伝統を継承しながらもオリジナルな音楽性

古き良きヴィジュアル系の音楽性を継承しつつも、そのフリーダムなドラムのフレーズやスピード感のある楽曲でオリジナリティを兼ね備えたgossipは、古さの中に新しさがあるバンドといえるでしょう。

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