『クジラの子らは砂上に歌う』8話感想　リョダリの悲しい過去が明かされる！（ネタバレあり）

『クジラの子らは砂上に歌う』
8話（第八節）「この世から消えてしまえ」

リコスのピンチに駆けつけたオウニ。そしてようやく明かされるリョダリの過去……では感想スタート！

※ネタバレあり※

（※原作未読※）

『クジラの子らは砂上に歌う』8話感想（ネタバレあり）

今回は群像劇としてとても面白かったなと思います。敵艦隊スキロスに潜入した組と、泥クジラで戦っている組。さらに泥クジラの中でも、リョダリと相対する団長とスオウ、そしてオウニを待つ体内モグラのメンバー、彼らの中で沸き起こるそれぞれの葛藤が、非常に丁寧に描かれていたなと感じました。

潜入組は、初っ端からリコスが敵に囲まれます。すぐにオウニが助けに来てくれたところまでは良かったのですが、銃で足を撃たれてピンチ……。ヌースの間ではサイミアを使えないので、銃を手にする敵側が圧倒的な有利です。

シーンはいったん泥クジラに移りますが、終盤で再びヌース間へ。そこで語られる、オウニの正体が「ファレナのデモナス」「呪われた狂戦士」であるという事実。そして印が「短命である理由」も存在するらしいということ……。全てが仄めかされたまま、詳細は分からずじまい。また次回以降へ持ち越しですね。

ところ変わって泥クジラでは、リョダリの過去が明かされました。実は感情を持っていた、という事実。なんとなく予測していましたが、「感情を持っている方が異常」とされる世の中も、たしかに辛そうです……。

とはいえ、泥クジラの民にとっては、仲間をたくさん殺された仇であることには変わりません。スオウの慈悲深い言葉も、「ちょっと甘いんじゃない？」と思った人も多かったでしょう。それでも団長はとどめを刺すことなく、リョダリを逃がします。結局彼は子供に矢で討たれ、砂の海へ落下……。これでリョダリが死んだと考えていいのか、それとも彼の「生」への執念が、彼を再び地上へ呼び寄せるのか……エマの視線も気になります。