『クジラの子らは砂上に歌う』10話感想　キチャのもやもやした気持ち（ネタバレあり）

『クジラの子らは砂上に歌う』
10話（第十節）「新しい旅に出るわ」

久々の日常シーン＆まさかのサービスシーンに癒されましたね～。しかし、それだけでは終わらないのがこの物語……では感想スタート！

※ネタバレあり※

（※原作未読※）

『クジラの子らは砂上に歌う』10話感想（ネタバレあり）

■冒頭はしんみりお葬式……

「合同砂葬」と呼ばれるお葬式の寂しいシーンからスタート。団長の妻・シエナも自ら死を選んでいたようですね……。団長は妻の顔も見ない酷な態度を見せながらも、のちに一人でこっそりと涙を流しました。彼にもまだ残っているらしい「感情」が、最後の最後でどのように物語を動かしていくのか注目です。

■キチャの気持ち

目を覚まさないオウニを見守るキチャ。スオウがお見舞いに訪れますが、キチャはそんなスオウを責めます。スオウの采配のせいで、オウニやニビが犠牲になったのだと。キチャの気持ちは痛いほどわかります。でもスオウもあれ以外方法がなかったはず。戦争の惨さとは、きっとこういうところなのかもしれません。誰が正しくて、間違っているのか、それはわからない、でも大切な人は死んでいく……戦争ダメ絶対。

■マソオの寿命

マソオとクチバが酒を飲みかわすシーンでは、マソオの酒癖の悪さが露呈しました……。久々の日常シーンで嬉しかったですが、マソオの寿命が近づいているのを思い出すと、何だか切ない気持ちになります。

■予想外のサービスシーン！

そしてそして、この作品では予想だにしなかったサービスシーンも登場！“雨を降らせるため”に泥クジラの民たちが水遊びをしてくれました（サミもなんか理由つけて出てきてほしかった……）。

と、そこまでただただ喜ばしいシーンなのですが、ここで謎の船がやってきます。そしてちょっと間の抜けた外国人(?)たちと、晴れて「美形の裸族」の長として認められたスオウとのご対面……。

相手は泥クジラを支配するつもりだったようですが、それほどシリアスな雰囲気も出せないまま、団長のサイミアの力で武器を奪われてしまいます。結局のところ、「まずいまずいまずい！」と言いながら、泥クジラの食事を堪能。島ごと持ち帰る！とかまだ言っていますが、なんだかんだ楽しいギャグ回となりましたね。シリアス回続きだったので、これぐらいの息抜きは嬉しい限りです。

■コキュッとかわいい動物

前回もらったコカロと呼ばれる不思議なアイテムの正体が、コキュッと鳴くあの可愛い動物に変身しました。最後の場面でエマと出くわし、そいつが泥クジラの「舵」であることが判明。泥クジラを自由に動かせることで、「新しい旅」に出ることができるようになりました。

次回は、突然現れた珍客の動向と、泥クジラの舵取りについて、詳しく描かれることになりそうです。