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[第四話]”スメラルド”の伝説



皆さんは自分が美しいと思いますか?


昔、「私は美しい」と書かれているドアと「私は美しくない」と書かれているドアを用意し、人々にどちらのドアに入るか選択させる実験を見たことがあります。


皆さんならどうされるでしょうか?


私がこのような話をし始めたのは、今から”スメラルド”にまつわる愛の物語をお話するからです。


スメラルドの話は15世紀〜16世紀と推定される時期、イタリア北部の田舎町が舞台です。


チッタ・ディ・スメラルド(LaCittàdi smeraldo)という名前の村には、村はずれにひっそりと小さなお城が一つありました。


そこには外見がとても醜い男性が住んでいました。


スメラルド


▲「チッタ・ディ・スメラルド」と推定される、イタリア北部の村

男については、正確に分かっていることはありませんでした。

”フィレンツェの権威ある家系の私生児(婚姻関係にない男女の間に生まれた子供)だろう”


”侯爵が庭師の娘に恋をして私生児を産んだ、男の母親は出産した当時出血多量で死亡したが、侯爵の婦人と子供たちが男を殺そうとしたので、侯爵が男を避難させた”

多くの噂が飛び交いましたが、そのいずれも真偽が明らかになっていません。


男はその見た目故に、古い城で息を潜め誰ともかかわらずにひっそりと生きていました。

生い立ちと成長の過程で、多くの憎しみと差別を受けたせいか誰にも心を開かず、誰かが近づいてこようとすると怒って隠れてしまいました。


唯一の楽しみは庭の花を育てること。


そんなある日、一人の女が白に近づき、庭へ入ると花を盗んでいきました。


彼はひどく激怒し、庭を一晩中監視しました。


しかし、一瞬居眠りをしてしまったスキに、女はまた現れて、花を盗んでいき、それは何日も続いたのです。


段々と、あの女は一体どんな女なのだと興味を持った男は、マントをかぶり、花を盗んだ女の跡を追いかけました。


すると、女は盗んだ花を売って生計を立てており、とても貧しい生活をしていることを知ったのです。


男は「あの女を助けたい」と思いました。


しかし、花の育て方も、綺麗な花を咲かせる方法も教えてあげたかったけれど、結局彼は自分の容姿がひどいために、彼女の前に姿を表わすことができなかったのです。


そうして彼は、彼女のために自分の庭に花を植え、育て続ける他、方法が思いつきませんでした。


そんなある日、男は女がもっと高く売ることができるよう、この世にまだ無い花を開発することを思いつきました。


夜も寝ずに部屋に引きこもり、何度も失敗を重ねたうえ、やっと完成したので、その花で庭をいっぱいに埋め尽くしました。


しかし、女はいつになっても花を盗みに来ません。


おかしいと思い、男は顔を隠して村へ様子を見に行きました。


すると、女は既に亡くなっていたのです。


スメラルド


ここまでがスメラルドもにまつわる話です。

本当の話なのかも分からず、誰かが花を見て作った話なのかは分かりませんが、私はスメラルドを見るたびにこの話を思い出し、色々な想いを巡らせるようになりました。


もし男が勇気を出していれば…自分の顔を見せ、本心を伝えていたらどうなっていたでしょうか?


もちろん、女性が怖くて逃げ出したり、怒ったりしたかも知れません。


勇気というのは話のようにそう簡単ではありませんから。


事実、私も似たような経験があります。

過去の記事で申し上げたトランプ学会で出会った友人の話です。


実は私は、彼女に片思いしてたのです。


とっても明るく陽気で、光に満ち溢れた友人でした。


スメラルドが発見されたという知らせを聞いた後、花に関連する話を交わしながら、チッタ・ディ・スメラルドに一緒に行く約束をしました。


彼女も私に全く関心がなかった訳ではなかったのか‥必ず一緒に行こうと言ってくれたのです。

私は今でも時々その時のことを思い出します。


好奇心と期待に輝いていた彼女の表情、大きなリュックサックを背負ってちょこちょこ歩く姿、ときめく心で約束をし、飛行機を予約し、スケジュールを相談し合ったこと。


永遠に忘れることが出来ない瞬間たちです。


そして、どんなに時間が経っても癒えそうにない傷でもあります。

出典:©testesso【Flower Smeraldo】のブログより

原文はこちら

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