ピース又吉の初の小説『火花』は、生まれるべくして生まれた新時代の純文学
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お笑い芸人「ピース」の又吉直樹さんが、今年3月に刊行した初の小説『火花』がベストセラーとなり、話題を呼んでいます。販売数が既に30万部を超えたとも言われていますが、次々と活動の場を広げる多才な又吉さんは、今後新たに作家としての実力も築き上げていくのでしょうか。
自身を投影したかのような『火花』は読者の心に迫る小説
『火花』の初出は1月に発売された文芸誌『文学界』ですが、このときも創刊以来の増刷が大きな話題となりました。主人公は、又吉さん自身を投影したかのような、若手お笑い芸人の男性で、破天荒な先輩芸人神谷との語らいの中で、彼は考え、悩み、学びながら生きていきます。
芸能人が書いた小説がヒットすることはこれまでにもありましたが、又吉さんの小説に対する評価は、いわゆるタレント本とは一線を画しているようです。『火花』を書いた又吉さんの背景には何があるのでしょうか。
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文筆家としての感性の鋭さに、多くのファンも心待ちしていた小説
又吉さんは子どものころからサッカーが得意で、高校は強豪校に進み、インターハイに出場するほどの実力があったそうです。その一方で思春期のころから読書を趣味とし、『人間失格』を書いた太宰治や芥川龍之介をはじめとする純文学に傾倒していました。これまでに読んだ本の冊数は2000冊を超えるそうです。
こうした読書としての一面が、お笑い芸人とはまた違うスタンスでの又吉さんの新たな活動を生み出していくこととなったのです。又吉さんは自身でもペンを握り、文筆活動にも才能を開花させていきました。
[next_heading title=お笑いライブの傍ら、読書家としての素顔を見せていた又吉]
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