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宙組公演「シェイクスピア」にて新人公演初主演を果たした瑠風輝さん。演目が発表された当時の新公主演の大方の予想を押しのけて堂々たる風貌で、この難しい役柄を演じきってみせました。
シェイクスピアという世界中でも知らぬ者のいない古典の大作家を演じた98期生瑠風さんの活躍を振り返ります。
【古典に体当たりで挑む真剣さ】
瑠風さんはこの主演公演までは、実は組ファン以外からはそれほど名を知られたスターではありませんでした。この公演でのシェイクスピアは、これだけの名作を残しながら妻と仲たがいを起こしたりなどきわめて人間らしい面をみせる役。
英国を描きながら現在の視点も盛り込まれている若手演出家ならではの佳作です。

【新しいキャラクターが宙組を盛り上げる】
宙組新人公演をそれまで主演してきた桜木みなとさんがどちらかといえば、「王家に捧ぐ歌」に代表されるように王道の古典、大きな芝居を得意としていたのに対して瑠風さんは現代手的な持ち味。ルックスと合わせてみても男役独特の声というよりはまだ夢も恋も追い求める少年っぽさを思い起こさせるキャラクターが、まるで駄々っ子ともとれるシェイクスピアにとてもマッチしていました。

またこの舞台では、難しい新曲が多く採用されていましたが多少まだ粗削りな部分は残しつつも、感情が多く乗りすぎるほどの震えがわかるほどの熱い熱唱ぶりで歌いこなしていました。
【瑠風輝さんの活躍に注目】
ライバルがたくさんいたことから、正直焦りもあったという瑠風輝さん。しかし努力が実を結びつつあるため、興味深いと感じている人も多いと思います。これからどう花開くかに注目したいですね。著者:Seikacat
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