どのストーリーでも登場キャラクターは基本的に同じですが、ひときわ異彩を放つのは主人公の宿敵であり盟友の「小津」。「私」とは対照的に広い人脈を持つ同学年の男子生徒です。
ほかにも「私」があこがれているクールな黒髪の乙女「明石さん」や謎めいた自由人「樋口清太郎」など、アクが強く個性的なキャラクターばかりが揃っています。
アニメのメガホンをとったのは、『ケモノヅメ』や『カイバ』などの怪作を生み出した鬼才、湯浅正明監督。
そして制作を手掛けたのは高いクオリティーと芸術性が評価されているマッドハウス。湯浅監督のイメージをしっかりと映像に落とし込んでいましたね。
▶マッドハウスが手掛けたおすすめ作品特集
インタビューでは『四畳半神話大系』の原作の世界観を崩さないように、いかにアニメーションとして見せるかをこだわったと語っています。
出典:©四畳半主義者の会
ノイタミナ(@noitamina2010)Twitterより
その結果たどり着いたのが、あえてアニメのカットをどんどん切り替えていき、そこに早口のナレーションを被せるスタイルでした。
視聴者が聞き取れない部分もあるほどの早口のセリフ回しは、これまでにない新しいアニメの表現の形として注目されました。
実際に「私」を演じた声優の浅沼晋太郎さんも、息継ぎの場所を一度間違えただけでカット内にセリフがおさまらないことがあったのだとか。集中力と記憶力が必要な大変な現場だったと語っています。
そんなこだわりのアニメ『四畳半神話大系』は、アニメーションの表現も高く評価されています。
出典:©四畳半主義者の会
ノイタミナ(@noitamina2010)Twitterより
小説の表紙キャラクターをデザインした中村佑介さんのイラストをそのままアニメーションにしたような、アート性の高い映像がアニメファンのみならず好評を得ています。芸術的な映像作りが評価され、テレビアニメ初の「文化庁メディア芸術祭アニメーション部門」の大賞を受賞!
映像だけでも見る価値がある、ほかにはない個性派名作アニメです。
現在、特設サイトにて「四畳半神話大系」の全11話が無料配信中!
5月12日までの期間限定となっているので、まだ観たことがないという方も、もう一度観たいという方もこの機会に是非ご覧ください♪
「四畳半神話大系」無料配信 特設サイト
▶▶http://lunouta.com/vod/
そして2017年の4月16日から上映がスタートする映画『夜は短し歩けよ乙女』も、『四畳半神話大系』の湯浅政明監督とスタッフが再集結して作られています。
さらに進化を遂げた、アート性の高い映像と演出に期待が高まりますね。
森見登美彦作品を見たことがない方は、まず予習としてアニメ『四畳半神話大系』からその独特な世界観に触れてみてはいかがでしょうか。
"たぬき一族の愉快な日常と家族愛を描いた『有頂天家族』"
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