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たぬき一族の愉快な日常と家族愛を描いた『有頂天家族』
『有頂天家族』は2013年に放送されたアニメ作品。森見登美彦先生初となる動物が主役の小説であり、現在シリーズ2冊が刊行されています。

出典:©森見登美彦・幻冬舎/「有頂天家族」製作委員会より
アニメを手掛けたのは『true teaes』、『SHIROBAKO』などを制作しているP.A.WORKS。実在する地域をモデルにした風景が得意なP.A.WORKSらしく、京都の街並みが美しくリアルに再現されています。
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さらにキャラクターデザインは『さよなら絶望先生』の久米田康治先生が担当。
レトロでかわいらしいキャラクターデザインは、有頂天家族の世界観にマッチしていますね。
『有頂天家族』は人や物に化けることができるたぬきと、空を飛ぶ天狗、人間の三者が共存する京都というファンタジーな世界観が特徴。

出典:©森見登美彦・幻冬舎/「有頂天家族」製作委員会
有頂天家族 公式HP『第3話』より
そんな独特の世界で、名門たぬき一族の人情と家族愛を描いています。
主人公は下賀神社に暮らすタヌキ一族の三男坊、「下鴨矢三郎」。
ほかにも、自由気ままな弥三郎とは対照的で生真面目な性格の長男「一郎」、井の中の蛙として隠居生活をする次男の「二郎」、そして甘えん坊の末っ子「矢四郎」の4人兄弟を中心に物語が進んでいきます。
本来は相いれないタヌキと天狗、人間たちですが、矢三郎が人間の「弁天」に恋をしてしまったことで、全ての種族を巻き込んだ大騒動に。
アニメ版は、てんやわんやな雰囲気をそのままに、吉原正行監督の手腕によってユーモラスで臨場感のある映像で再現されていました。
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"ユーモラスななかに垣間見える深い考察"
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