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宝塚歌劇団の中でも最も伝統がある花組。
とびきりのかっこよさで惹きつける男役芸ももちろんですが、たおやかでありながら華やかな娘役芸も、目を引くものがあります。

トップ娘役の仙名彩世さんをはじめ、副組長の花野じゅりあさん、桜咲彩花さんなどのベテラン娘役から、音くり寿さん、華優希さん、舞空瞳さんなど新人娘役に至るまで、娘役が輝いている花組。

その中でも、中堅位置にあり、舞台に美しく花を添えている娘役がいます。
城妃美伶出典:©宝塚歌劇団 城妃 美伶(Mirei Shiroki) | 宝塚歌劇公式ホームページ より
それが城妃美怜さん。
笑顔がキュートで、確かな実力を持ち、下級生の頃から注目され活躍してきました。今後、どのように活躍していくのか、とっても気になる一人でもあります。

それでは、今回はそんな城妃美怜さんにフォーカスしていきます!

下級生時代から期待され、ヒロインキャリアを積んだ城妃美怜

城妃美伶出典:©Tokyo Metropolitan Television Broadcasting Corp. お客さま|2018/3/30 |TAKARAZUKA CAFE BREAK|TOKYO MX より
城妃美怜さんは2011年初舞台の97期生。
同期には綺城ひか理さん、蓮つかささん、永久輝せあさん、留依蒔世さん、春妃うららさん、海乃美月さんなど、新人公演の主演者やヒロイン経験者もたくさんいる、安定感のある期の出身です。

その中でも城妃さんが頭角を現したのは早かったです。

初舞台公演、星組『ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び』後、組みまわりを経て、星組に配属された2012年にはすでに、紅ゆずるさんのバウホール公演『ジャン・ルイ・ファージョン』でロザリーという目立つ役を演じています。

同年の『Étoile de TAKARAZUKA』の新人公演では、トップ娘役・夢咲ねねさんのパートを演じたシーンもありました。

翌年の『ロミオとジュリエット』で、新人公演初ヒロイン。
さらに、その翌年の礼真琴さん主演バウホール公演『かもめ』でもヒロインと、研2~3にかけて大躍進。とても注目されている中、花組へと組替えになりました。

アイラブアインシュタイン出典:©宝塚歌劇団 花組公演 『アイラブアインシュタイン』 | 宝塚歌劇公式ホームページ より
花組でも2015年の『Ernest in Love』(国際フォーラム)でセシリィというヒロインに次ぐ役を演じたり、『カリスタの海に抱かれて』の新人公演ヒロイン、そして、2016年の『アイラブアインシュタイン』でもヒロイン役としてポスターに登場したりと大活躍。

新人公演ではヒロインを5回も演じるという、期待をたくさん背負っていることを感じさせました。

もちろん本公演でもヒロインに次いで際立つ役をたくさん演じてきています。

2018年の1~3月『ポーの一族』では、二番手の柚香光さん演じるアランの許嫁でありながら、彼をいじめてしまう年上の女の子という憎まれ役も、好演。
今や、花組になくてはならない存在となっています。

磨き抜かれたヒロイン力が城妃美怜の魅力

城妃美伶・聖乃あすか出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ 新人公演ステージトーク#142『ポーの一族』「聖乃あすか・城妃美伶」 より
たくさんのヒロインを演じてきた城妃美怜さん。
確かな実力だけではなく、ヒロインとして作品の中に上手に存在することができる力を感じさせられます。

かわいい娘役、美しい娘役は花組にはたくさんいますが、その中で城妃さんがヒロインとなれるのは、持ち前の声の美しさがあるのではないかと考えられます。

よく通る澄んだ声、相手役をしっかりと支えつつ、嫌味にならない演技ができる稀有な娘役なのです。
そしてイマドキのアイドルというよりは、昭和の娘役を彷彿とさせるやわらかな風情があり、城妃さんが現れると、ホッとするのです。

だからこそ、花組で重宝されてきたのではないでしょうか。

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