「スカーレット・ピンパーネル」 過去&星組再演版の配役から見る、ショーブランの魅力
星組の新トップコンビ、紅ゆずるさん&綺咲愛里さんのお披露目公演として上演されている「スカーレット・ピンパーネル」。
人気の高いミュージカルの再再演に、演目発表時から注目していた方も多いはず。
魅力的なミュージカルナンバー、息もつかせぬ冒険活劇、ロマンティックな恋愛模様…見どころの多い作品ですが、今回は”悪役・恋敵”である人気キャラクター・ショーブランに注目。
過去の配役を振り返りながら、役の魅力、星組再演版で演じる礼真琴さんの魅力について考察したいと思います。
初演スカピンのショーブランは、柚希礼音が悩みながら作り上げた
初演「スカーレット・ピンパーネル」が大成功を収めた背景には、悪役・恋敵であるショーブランを柚希礼音さんが見事に演じたことが挙げられます。
2番手としての経験もまだそれほど多くなく、歌に苦手意識を感じていた柚希礼音さんにとって、ショーブランへの挑戦は高いハードルだったそうです。
宝塚を卒業する前に行われた雑誌「VOGUE」のインタビューでは、「ショーブランが、自分と最も遠い役」と語っていました。
出典:©柚希礼音(reonyuzuki_official)Instagram
より
稽古場でも一日中誰とも話さず、休憩中も一人でご飯を食べ…という”孤独さ”の中にいなくては、演じることができなかったそうです。
お稽古中に何度も泣いた、というエピソードも多くの場所で明かされています。
それほど演じるのに難しい役立ったということでしょう。しかし、努力の甲斐あってショーブランは悪役でありながら、愛されるキャラクターとして舞台に息づきました。
ショーブランあってこそのスカーレット・ピンパーネル。
初演にしてその位置付けを成功させた柚希礼音さんは、やはり偉大なタカラジェンヌです。
[next_heading title=月組の再演では龍真咲&明日海りおさんの役替りで]