日本サッカーの進む道の先にいるブンデスリーガシャルケ所属の内田。
ドイツのプロリーグで活躍するシャルケの内田篤人選手はこれまで体格が劣っていたからと体ごと当たるプレーを避けていたました。しかしそれが災いとなりワールドカップで惨敗を期した現在において、この体ごと当たるプレーを体が劣っていても常に行うようになりました。
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日本サッカーの問題点があらわになった世界大会ワールドカップ
2014年のワールドカップにおいて日本は1分け2敗という結果になり、この4年前の大会から進歩が無く敗退をしてしまいました。
その背景には攻撃がうまくいかなかったこともありますが、それ以上にあったのが相手の攻撃の際に誰もボールを取ることができなかったことです。このボールを取るという行為はパスカット以外にも脚元のボールを体を張って止めるということが重要なのですが、これまで一部の選手を除き体格が劣ることによって人数で囲み体格の差をなくすことを考えました。
しかしその場合、人数で囲むということは、その地点でボールが取れないと相手チームの攻撃人数が増えてしまい失点するリスクが上がってしまうのです。その心配がワールドカップで浮き彫りになり、安定しない守備が攻撃にも影響してしまい1点取った後は得点できずに大会を敗退することになりました。
体をはって止めるという形を行っていた数少ない選手である内田選手の活躍
人数で囲んで相手がひるんだ時にボールを取る守備は相手に研究されてしまい効力を失っていたのですが、しかし今大会においても一対一でボールを取ることを全くしなかったわけではないのです。
その一対一でボールを取る守備を行っていたのが日本代表の右サイドバックを守っていた内田選手です。内田選手は鹿島アントラーズからドイツリーグのシャルケに移籍して活躍をしている日本人選手です。
もともと内田選手は守備がうまい選手ではなく現在のサッカーの主流となっているサイドを上がって攻撃を組み立てる攻撃主体の選手ですが、この大会含めて守備においても一対一でボールを取ることに力を発揮していたのです。
シャルケ内田の守備が強くなった背景には…
内田選手がドイツに渡ったことで意識変化が起こったということが守備のうまさにつながっていると言えるでしょう。
ドイツはヨーロッパでも珍しい、「体格を生かしてのサッカー」よりもボールコントロールがうまいリーグです。そのため一対一でボールを取れなければ相手の攻撃を止められないほどのハードワークを望まれるリーグでもあります。
その背景から内田選手はシャルケに移籍して1年目はその流れについていけずにベンチを温めることが多かったのですが2年目以降から1対1でボールを取る意識改革をすることで現在の地位を勝ち取ることに成功しました。
現在の日本は複数の人数でボールを取る回数を減らし、一対一でボールを取ることを重視していますが、これまでそれをJリーグ自体が行っていないため慣れていないこともあり発展途上にあります。
そのことからシャルケ内田選手の一対一でボールを取る姿勢と技術は、これからの日本の守備の参考となるでしょう。