■「グランドホテル」フラムシェン役
宝塚初演では、トップ娘役・麻乃佳世さんが演じたフラムシェン役に早乙女わかばさんと役替りで挑戦。
ちょっとおバカで、憎めなくて、夢見がちな女性をキュートでコケティッシュな演技で魅せました。
海乃美月さんのキャラクターもあってか、どこか地に足の着いた女性としての安定感も感じさせる役作り。自分ならではのフラムシェン像を作り上げ、舞台を彩りました。
チャールストンなど、ダンスシーンでのキレも見事!物語を愛で包むような包容力も感じることができました。
また、この公演では新人公演ヒロインとしてグルーシンスカヤも演じた海乃美月さん。
出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ
タカラヅカ・スカイ・ステージ「新人公演ステージトーク#133『グランドホテル』「夢奈瑠音・海乃美月」」より
39歳と39ヶ月の女性、複雑な思いを抱えたバレリーナ役を丁寧に演じました。大人っぽい役柄の表現は流石ですね。
それでいて、恋に落ちた時の純情さもみずみずしく、これまでのヒロイン経験を存分に活かした熱演だったと思います。
そして、次なる作品は美弥るりかさん主演「瑠璃色の刻」ヒロインに挑戦!
出典:©宝塚歌劇団 公式HP
月組公演 『瑠璃色の刻(とき)』より
美弥るりかさんにとっての初単独主演作品、海乃美月さんにとっても初単独ヒロイン作品になります。
「グランドホテル」のオットー・フラムシェンとしてお似合いだった2人が、18世紀フランスを舞台にどのようなラブストーリーを展開してくれるのか楽しみですね。
海乃美月のさらなる活躍に注目
さまざまな役柄に挑戦し、ヒロイン経験の豊富な海乃美月さん。ご本人の真面目でしっかりした人柄もあり、これからも任される役は大きくなるばかりでしょう。
華やかで愛らしい娘役も素敵ですが、海乃美月さんのように”大人びた””芯があって強い”娘役も稀有なもの。新人公演学年でこの落ち着きですから、これからの活躍がますます楽しみですね。
みなさんも、月組観劇の際は、海乃美月さんに注目してください!
著者:海野りんご
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