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珠城りょう・愛希れいかコンビは、1学年差だからこその”同志感”に注目


愛希れいか出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ Brilliant Dreams#94「愛希れいか」~stage~より


トップコンビの学年差は1年差。娘役が下級生になるほど、「寄り添う」という感覚が強くなりますが、この2人には、良い意味で”遠慮”がありません。

ラブラブなトップコンビというより、舞台を作り上げるための”同志”という言葉がふさわしいコンビなのです。


2人の対談では、「もっと娘役らしくした方がいいのか、身長高いし、元男役だし」とこぼす愛希れいかさんに、「いいことじゃん」とサラッと返す珠城りょうさん…という場面もありました。2人の信頼感が伝わります。


単なるトップコンビではなく、「トップスター」「娘役トップスター」という2人が率いる…という言葉がふさわしいかもしれません。ですから「激情」のような作品もピタリとハマったのでしょう。


この2人からは、これまでの月組とはまた一味違う、無限の可能性を感じます。ダイナミックなダンスが魅力的な2人なので、ブロードウェイミュージカル「CAN-CAN」の再演も素敵でしょうし、愛希さんの娘役としてのキャリアを存分に活かす「カラフとトゥーランドット」なども良さそう。珠城さんの真面目さを生かす作品として「グレート・ギャツビー」や「琥珀色の雨に濡れて」なども似合うでしょう。また、重厚な作品が続くので、あえて軽妙なラブコメ作品も見てみたいですね。


もちろん、2人ならではの宛て書き作品も楽しみです。2017年の上演作品で言えば、小池修一郎先生の新作「ALL FOR ONE」でどのような関係性が描かれるのかに期待しましょう。


祝2番手就任!美弥るりかとのタッグで生まれる化学反応


「グランドホテル」から正2番手として舞台を引き締めている美弥るりかさん。

美弥るりか出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ スター・ロングインタビュー#50「美弥るりか」より

トップスターよりも年長の2番手というのは、決して珍しいことではありません(天海祐希さん・久世星佳さん、真飛聖さん・大空祐飛さんなど)。


むしろ、2番手スターに十分な実力と押し出しが備わっているからこそ、舞台に厚みが生まれるともいえます。「カルーセル輪舞曲」では、珠城りょうさんメインの場面、美弥るりかさんメインの場面、いずれも魅力的でした。トップスターとして重圧とも闘う珠城りょうさんにとって、「りょうちゃん」と語りかけてくれる美弥るりかさんの存在は、何より心強いものでしょう。


そして、真面目で、骨太で、おおらかな魅力を持つ男役・珠城りょうさんに対して、繊細で、妖艶で、どこか中性的な魅力を持つ男役・美弥るりかさん。持ち味が正反対の二人だからこそ、舞台でさまざまな化学反応が生まれるのです。


敵同士、恋敵、仲間同士、親子…いろいろな関係性が可能な二人ではないでしょうか。

2番手がしっかりしているほど、作品の幅も広がります。”たまるり”なればこその代表作が生まれるのを楽しみにしましょう。


新トップスター・珠城りょう率いる月組から目が離せない


珠城りょうさんという新しいトップスターを迎え、月組の新時代は幕を開けました。

当初は若いトップスターと心配もされていましたが、珠城りょうさんの持ち味である重厚感と伝統的な男役芸によって、「フレッシュ」「革新的・挑戦的」な月組の色から、むしろ「宝塚の正統派」としての色合いが濃くなったように感じます。

これからどんな作品を生み出してくれるのか、期待せざるをえません。


著者:海野りんご

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美弥るりか

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