山村響(やまむら ひびく)さんは東京俳優生活協同組合に所属する女性声優・歌手です。1988年の2月10日生まれの型で、出身は福岡県。
芸名の読み方が一般的な「ひびき」ではなく、あえて「ひびく」と読むのは、「綺麗にひびく音」という意味を込めてのことだとか。歌手としては「hibiku」名義で活動しており、こちらには「心に響くように」という願いがこもっています。
山村響さんは2007年に代々木アニメーション学園福岡校を卒業し、そのまま声優養成所「RAMS Professional Education」に4期生として入所。そしてRAMSが主催する「RAMS LIVE FESTIVAL 2007」にて声優デビューを果たしました。
2008年には「Dream Factory The Debut 新人声優オーディション」にて歌唱賞を受賞し、その歌唱力が高く評価されます。それを受けてか、2010年にはアニメ「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」のEDテーマ「爪痕」で歌手hibikuとしてデビューしました。
●主な出演作品!「アルペジオ」そして「プリキュア」
山村響さんの出演の中でも、特に有名なのは2013年放映のアニメ「蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-」におけるハルナ役でしょう。「アルペジオ」は2039年の地球に突如よみがえり、独自の意志で動き出した第二次世界大戦時代の軍艦「霧の艦隊」をめぐる戦いを描いたSFアニメです。山村響さんが演じたハルナは「霧の艦隊」のうち一隻・軍艦「榛名(はるな)」の精神が人の形をとった「メンタルモデル」という存在で、喜怒哀楽が薄く事務的な会話しかしない美少女です。始めは人類の敵として登場しましたが、主人公に敗北したことをきっかけとして人間側につき、次第に感情を学んでいきました。

また「アルペジオ」において、山村響さんはその歌唱力を評価され、主役声優3名からなる音楽グループ「Trident」のメンバーとして音楽活動も行いました。Trident名義では五枚のCDを発売しており、また「アルペジオ」メンバーとのデュエット曲や、ハルナ名義でのソロ楽曲も歌唱しています。

そして山村響さんを一躍スターダムに押し上げた作品が、女の子たちの憧れの的である大人気アニメシリーズ「プリキュア」の12作目「Go!プリンセスプリキュア」です。こちらではキュアトゥインクルに変身するモデルの少女・天ノ川きらら役として出演。自由奔放ながらも強い意志を持って夢を追いかける少女を一年間じっくりと演じ切りました。

「プリンセスプリキュア」によって高い評価を得たことにより、山村響さんはメインキャラを演じる機会が増えました。2016年放映の作品では4月より放映中の「あんハピ♪」の萩生響役、同じく放映中の「キズナイーバー」の園崎法子役などがありますね。
●山村響さんの性格、趣味……多趣味でマルチな才能
山村響さんは少し生真面目な性格をしているようで、「プリンセスプリキュア」にて天ノ川きらら役のオーディションを受けた時には、「かわいいキャラクターだが、自分には合っていないのでは?」と悩んでいたそうです。しかし無事にきらら役が決定すると大喜び。「アルペジオ」で共演し「ドキドキ!プリキュア」に出演していたプリキュア声優でもある渕上舞にプリキュアを演じる上での心得を聞いたのだとか。

声優・歌手として活躍中の山村響さんですが、さらに彼女はイラストも得意。とても可愛らしいイラストで「アルペジオ」の番外イラストコラム「アルペジオ劇場」を月刊誌「ヤングキングアワーズGH」に掲載していたこともあります。そして「劇場」は少年画報社の手でフルカラーコミックス化。コミックマーケットの少年画報社ブースにて販売されました。
声優、歌手、作詞作曲、そしてイラスト……非常にマルチな活動をしている山村響さん。2016年には色々な分野で、彼女の名前を見ることができそうです。
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