2026年1月28日、ミン・ヒジン前ADOR代表の法務代理人はソウル市内で記者会見を開き、これまでHYBE側や一部メディアが提起してきた「NewJeans引き抜き(タンパリング)疑惑」について全面的に否定しました。
ミン前代表側は、証拠となる録音データを公開し、「疑惑の本質は引き抜きではなく、特定メンバーの親族と特定企業関係者が結託し、株式市場で利益を得る目的の動きが背景にあった」と主張しました。
引き抜きではなく「名前を利用された」

これまでの定説では、「ミン・ヒジンが投資家と結託してNewJeansを連れ出そうとした(タンパリング)」とされてきました。しかし、今回の会見で代理人はこれを「事実ではない」と一蹴しました。
代理人の説明は以下の通りです。
・2024年7月頃、あるメンバーの親族から「人脈の広い親族がHYBEとの和解を仲介できる」と持ちかけられた 。
・その親族を通じて紹介されたのが、コスダック上場企業「Davolink(ダボリンク)」および「テラサイエンス」の実質オーナーとされるパク・ジョンギュ氏だった。
・パク氏らは、通信機器メーカーであるDavolinkを「NewJeansテーマ株」に仕立て上げ、株価を釣り上げるためにミン前代表を利用しようとした。
ミン前代表は当初、HYBEとの和解とADOR復帰を最優先に考えており、彼らと接触したのは「HYBEとの交渉窓口」と信じていたためだと説明しています。
しかし、パク氏側から執拗に投資やイベント出席を求められたことで疑念を抱き、「Davolinkとは無関係である」との公式立場を発表しました。
なぜ今、沈黙を破ったのか「メンバー親族」の衝撃的な裏切り
この日、会見場にミン・ヒジン氏本人の姿はありませんでした。代理人はその理由を「精神的ショックが大きく本人が出席できない状態」と説明しています。
ミン氏が倒れる決定打となったのは、今回公開された「ある録音データ」の存在です。そこには、今回の騒動の主導者の一人とされるメンバーの親族が、取材記者に対し、一連の行為やミン氏を巻き込んだことについて「大したことないエピソードだ」と発言したとの説明がありました。
ミン氏はメンバーやその家族が傷つくことを恐れて沈黙を貫いてきましたが、自身が守ろうとしたメンバーの親族が、自分を株価操作の道具として利用していた事実を知り、耐え難い衝撃を受けたといいます。
HYBE経営陣への疑念「罠を知りながら放置したのか」
会見では、HYBE(ADOR)経営陣に対する深刻な疑義も提起されました。
ミン前代表がパク・ジョンギュ氏らと接触する直前の2024年9月、イ・ジェサン代表(HYBE CEO)はミン氏に対し、「テラサイエンスやDavolinkという会社を知っているか?」「会わないほうがいい」と具体的に警告していました。
弁護士は、「HYBE側はこの株価操作勢力の動きを事前に把握していながら、ミン前代表が彼らと接触するのを止めずに放置し、『タンパリングの証拠』としてフレームを作ったのではないか」という疑念を主張しています 。
「虚偽経歴」と「牧師」の存在
会見に同席した調査報道メディア「The Gate」の記者は、Davolinkを巡る不透明な動きを詳報しました。
・メンバーの親族はDavolinkの社内理事候補として挙がっていた際、「ハンディポイント会長」という肩書きを使用していたが、そのような法人は存在しなかった。
・メンバー親族の紹介で、事業とは無関係な「教会の牧師」までもが社外理事候補として名前が挙がっていた。
これらは、身内を送り込んで会社を私物化し、株価操作を行いやすくする構図を示すものだと指摘しました。
今後の対応
ミン氏側は、今回の件は単なる芸能事務所内の争いではなく、資本市場法違反などに当たり得るとして、刑事対応も視野に入れる姿勢を示しました。
※本記事はミン・ヒジン前代表側の記者会見内容に基づくものであり、事実関係の最終的な確定には今後の捜査や裁判を待つ必要があります。