アジアで初めて同性婚が認められた台湾の「少し先を行くフツウの家族の物語」 – トレタメ

アジアで初めて同性婚が認められた台湾の「少し先を行くフツウの家族の物語」

2019/07/10

9月28日(土)より公開される台湾映画『バオバオ フツウの家族』の予告編が公開されました。
5月にアジアで初めて同性婚が認められた台湾から届いたこの作品は、赤ちゃんを望む2組の同性カップルが協力しながらゆっくりと家族になっていくという物語です。

台湾では民主化後、LGBT運動は90年代から行われるようになり、2003年に台北で始まったLGBTパレードは台湾各地に広まりました。LGBTをテーマとした映画も市民権を得ていて、『藍色夏恋』『僕の恋、彼の秘密』『花蓮の夏』『GF*BF』など特に青春映画にて秀作が続いていますが、本作は「同性を愛することに逡巡して悩める高校生を中心とした若者たちの姿」ではなく、すでにそのステップを超え、社会の軋轢や理解を得られない家族と対峙する姿が描かれた大人たちの人間ドラマとなっています。

予告編には、ロンドンで暮らすジョアンとシンディ、チャールズとティムという2組のカップルの幸せな日々と家族を持つことへ葛藤する姿が映し出されます。ロンドン生活の経験者であるシエ・グアンチェン(謝光誠)監督は、この映画をロード・ムービーにしようと思っていたそうです。ロンドンで子供を授かった女性と様々な人との出会いを、映像と音楽で心模様の広がりを描きたかったという考え方が、冒頭の車窓の風景が流れているカットに反映されています。

また、予告編のラストに流れる台湾のインディーズバンドFLUXの「東京大夜逃」の中の「I try to find somewhere I could call home(故郷と呼べるどこかを見つけたい)」という歌詞が、4人の心情と重なり合います。

キャスト・ストーリー

繊細な心を持つシンディを演じるのは、日本とフランスのハーフで、本格的な演技は初めてのエミー・レイズ(雷艾美)。

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ジョアンを演じるのは、台湾版「花より男子」の「流星花園」等、アイドルドラマからアート映画まで国内外でキャリアを積んでいるベテラン、クー・ファンルー(柯奐如)。

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チャールズを演じるのは、台湾で活躍する日本人の蔭山征彦。『KANO 1931~海の向こうの甲子園』では出演の他に若手の演技指導など、マルチな才能を発揮しています。

ティム役は、蔡力允(ダニエル・ツァイ)。

監督は、本作が長編映画監督デビューとなるシエ・グアンチェン(謝光誠)。

本作は、9月28日(土)より新宿K’s cinema他にて順次公開されます。

≪STORY≫
「赤ちゃんが欲しい」と、ロンドンに住む2組の同性カップルが協力して妊活を始める。双子を妊娠したシンディは、ひとりロンドンから台湾に戻る。不安と悲しみに満ちた彼女が頼ったのは幼馴染の警官タイ。かねてよりシンディを密かに思っていたタイは、理由も聞かずに自分がお腹の子の父になると言うのだが、シンディの心は癒されない。子供を持って家庭を築きたいと願うシンディとジョアンがようやく待望の子宝に恵まれたのに、なぜ彼女はひとりで帰国したのか…。

作品概要

監督:謝光誠(シエ・グアンチェン)
出演:雷艾美(エミー・レイズ)、柯奐如(クー・ファンルー)、蔭山征彦(カゲヤマユキヒコ) 
蔡力允(ツァイ・リーユン)、楊子儀(ヤン・ズーイ)

原題:親愛的卵男日記 英題:BAOBAO

公式twitter: https://twitter.com/baobao_movie
公式Instagram: https://www.instagram.com/baobao_movie/

配給:オンリー・ハーツ/GOLD FINGER
協力:GENXY/ビームス 後援:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター
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