【ちぎみゆ退団に捧ぐ】早霧せいな・咲妃みゆの舞台を振り返る(前編)

大運動会でのお披露目から「伯爵令嬢」まで 初々しさの残る初期

咲妃みゆさんの組替えにより、コンビを組んだちぎみゆ。コンビとしてのお披露目が「100周年記念大運動会」という一大イベントだったのも、ちぎみゆの運の強さを感じます。
伯爵令嬢 宝塚 雪組出典:©宝塚歌劇団 雪組公演『伯爵令嬢』より
トップコンビ就任が決まったときには、早霧さんが「同じ方向を向いて頑張っていこうね」と声をかけたとか。

学年も、男役・娘役という壁も関係なく、対等な立場で舞台を作ろうという気持ちが2人の共通認識でした。

ほとんど接点のなかった2人がコンビになったため、コンビ組み立ての時は夢乃聖夏さんが2人の間に立って「ゆうみちゃんも誘う?」などと声をかけてくれていたとか。

当初から雪組子にあたたかく見守られて、ちぎみゆの関係性が構築されていったのですね。

プレお披露目公演「伯爵令嬢」では、ザ・少女漫画の世界観を見事に体現。

これが「原作物を宝塚の舞台として魅せる」という早霧雪組の方向性にも繋がったのではと思います。
伯爵令嬢 宝塚 雪組出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ 伯爵令嬢-ジュ・テーム、きみを愛さずにはいられない-(’14年雪組・日生)より
なにより、砂糖菓子のような咲妃みゆさんのコリンヌが最高にキュートでしたよね!そして、この公演のインタビューにて伝説の「結婚」宣言が飛び出します。

トップコンビが発表されるまで、共演経験のない2人だったので「これからどんなコンビになるのか?」とファンも色々な思いを巡らせていたと思います。

そんな不安を吹き飛ばすような「結婚」宣言から、プレお披露目の時点で”ちぎみゆ”として完成されていたことが分かりますよね。

そして、「結婚」宣言の期待を裏切らない、まるで夫婦のようなトップコンビの伝説が続いていくのです。

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