韓国で多くの映画字幕を手がけてきた翻訳家ファン・ソクヒ(황석희)氏について、韓国メディア「ディスパッチ(Dispatch)」が過去の有罪判決歴を報じ、波紋が広がっています。
ファン氏は『デッドプール』や『ボヘミアン・ラプソディ』などのヒット作を担当し、知的で進歩的なイメージでも知られていた人物ですが、報道では2005年と2014年の2件の事件で起訴され、計3件の性犯罪行為があったと伝えられています。
路上での連続襲撃と受講生への性加害。報じられた事件の概要
報道および裁判記録によると、2005年、ファン・ソクヒ氏は、女性を背後から襲って転倒させ、身体に触れるなどの強制わいせつ行為に及んだうえ、抵抗されると顔を殴る暴行を加えたとされています。
さらにその直後、別の場所で別の女性にも同様の犯行に及び、これを止めようとした女性の同行者にも暴行を加えて負傷させました。この件では、強制わいせつ致傷などの罪で懲役1年6か月・執行猶予2年の判決を受けています。
また2014年には、自身が担当していた翻訳講座の受講生を酒席に誘い、泥酔して抵抗が困難な状態だった被害者に対して性的加害を行ったとして準強姦にあたる罪で有罪判決を受けました。この際、被害者の身体を同意なく撮影した不法撮影の罪も認定され、懲役2年・執行猶予4年が言い渡されています。
フェミニスト的な発信との落差に批判

今回の報道が大きな批判を呼んでいる背景には、ファン氏がこれまで公に発信してきた言動との落差があります。
同氏は過去、韓国社会の女性嫌悪や男性中心的な価値観を批判する発言をたびたび行っており、女性の権利や感情に理解のある知的な男性として受け止められてきました。
SNS上では、『20代の女性が40代の男性を好きになると本気で思っているなら妄想だ』『僕らはおじさんらしく生きましょう』など男性の振る舞いを厳しく指弾してきました。
しかし過去の有罪判決歴が明らかになったことで、これまでの発信との矛盾を指摘する声が噴出し、批判が強まっています。
業界への反応と本人の対応

報道後、過去に出演していたバラエティ番組の一部クリップや再視聴コンテンツでは、非公開や削除などの対応が進んでいます。
さらに、ファン氏は7月公開予定の映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の翻訳に携わっていると報じられており、配給元であるソニー・ピクチャーズ・コリアの対応にも注目が集まっています。
ファン氏本人は自身のInstagramで『現在、関連事項について弁護士と検討を進めている』『報道内容の中に事実と異なる部分や未確認の内容、法的判断の範囲を逸脱した表現が含まれる場合は訂正と対応を検討する』という趣旨の立場文を公表しています。
しかし一方で、現時点で『女性の味方』として知られたファン・ソッキ 過去の性犯罪有罪判決歴が波紋報じられた裁判記録や有罪判決歴そのものについて明確に否定する立場は示していません。