「ズートピア」はなぜ高評価なの?アナ雪との比較、"差別"がテーマの物語を解説!

「ズートピア」はなぜ高評価なの?アナ雪との比較、"差別"がテーマの物語を解説!

◆「”ありのまま”を受け入れろ」大ヒット・アナ雪をオウン批判

歴代ディズニー映画の中でも類を見ないほどの大ヒットを記録した「アナと雪の女王」と聞けば、誰もが思い浮かぶのが『Let it Go(ありのままで)』のフレーズ。

エルサが自分自身を解き放つ物語の核となった『Let it Go(ありのままで)』ですが、今作「ズートピア」でも意図的に”Let it Go(ありのままで)”というセリフが使用されているんです。

それはジュディでは警察官が務まらないと考えていた水牛のボゴ署長によるセリフ。

“草食動物であるというありのままの自分の姿、ありのままの現実を受け入れろ”というように、ジュディに対して冷たく言い放ちます。

生まれ持った自分の特性、環境をただ”ありのまま”受け入れたとしたら‥。その先にはジュディの夢見る警察官としての未来はあるのでしょうか?

「アナと雪の女王」ヒットにより独り歩きしている”ありのまま”という言葉が併せ持つ負の要素を敢えて「ズートピア」でとり出しているように思えます。

この他にもミュージカル映画を批判するセリフもあったりと、歴史的大ヒットを記録したアナ雪を自ら皮肉っているんです。

作中にはアナ雪のモチーフが随所に隠されているのでそれを探してみるのもまたひとつの楽しみですね。

◆高評価にも納得な「ズートピア」は観る価値あり

「アナと雪の女王」と”ありのまま”という言葉を背中合わせにして繋がっている「ズートピア」は、アナ雪を観たあなたに是非とも観てほしい作品。

人間社会の闇を生み出すひとりひとりに根付いた差別的思想にまでテーマを深掘った物語は、高評価なのも納得の出来栄えです。クスッと笑えてハラハラ・ドキドキもあり、深い問題提起までしてくれる‥。

これほどまで濃厚な1作は絶対に観る価値あり。映画館で上映されているうちにぜひ観に行ってみて!

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