帝劇の怪人!?
さて、ここからは冒頭で述べた山崎さんしか成し遂げていない功績について書いていきます。

出典:©山崎育三郎オフィシャルFCTwitter(@iku_fc)より
東京の日比谷に聳える帝国劇場。今年で107周年を迎える通称“帝劇”と呼ばれるこの劇場では、毎年さまざまな演目が上演されています。
そのうち特に代表的な「東宝ミュージカル4大作品」と言われる『レ・ミゼラブル』『モーツァルト!』『ミス・サイゴン』『エリザベート』のプリンシパルを務めた俳優は山崎さんただひとりなんです!
2007年に『レ・ミゼラブル』のマリウス、2010年に『モーツァルト!』のタイトルロール(題名になっている役を演じること)、2012年に『ミス・サイゴン』のクリス、そして2015年には『エリザベート』のルイジ・ルキーニを演じました。
この中には再演や再再演にも出演している作品もあります。役についてもひとつひとつ解説していきますね。
『レ・ミゼラブル』のマリウスは学生革命家。フランスのために革命に身を投じるか、コゼットと共になるのかで迷いますが、革命の中心として活躍。
最後にはコゼットと結ばれる・・・とこれだけ聞くとかなり幸せなキャラなのだなあという印象を持つと思います。
ですが、革命で多くの仲間や昔からの友人を亡くしてしまい、ひどく自分を責めてしまうシーンもあります。感情を激しく揺さぶられる出来事に多く遭遇するマリウスという役は、かなり難易度が高いです。
そんなマリウス役を、山崎さんはなんと19歳で掴み取りました。公演当時史上最年少のマリウスです!
海外からスタッフが来てオーディションをするので、相当光るものがあったのだと思います。
また、この舞台はメインキャストのバルジャンとジャベールのふたり以外のキャストは他の役も演じます。街の人や警察官といったさまざまな人間になるので、自分の演じる役以外の人間の心境や置かれた環境についても詳しく理解していなくてはなりません。
山崎さんはもともと全編通して歌詞カードを見ることなく歌えるくらいレミゼが大好きだそうで、この点もしっかりと理解していたのでしょう。
世界観を理解するというのは、かなりその作品に向き合っていなくてはできないことなので、元から好きで何度も曲を聴き舞台を観ていたというのはかなりポイントが高いですよね!
『ミス・サイゴン』のクリスも、かなり考えさせられる役どころです。
出典:©PIA Corporation. げきぴあ「『ミス・サイゴン』公開稽古レポート(2012年6月18日)」より
戦争や人種といった問題が絡んでくるミュージカルですが、山崎さんが演じたクリスはアメリカ人兵士で、主人公のベトナム人女性・キムと恋におちてしまったあと、アメリカに帰ってしまいアメリカ人女性と婚約してしまいます。
自分の意思というよりも、社会情勢や環境によって別れざるを得なかったというところが切なく、クリスにもいろんな思いがあったのだろうと考えさせられます。
特に、キムと一夜を過ごしたあとにひとりで歌う「ホワイ・ゴット・ホワイ?」は、戦争についてやキムについての想いが溢れており、聴いていて切なくなります。山崎さんはこの曲を、切ない表情で歌い上げていたのが印象的でした。
『モーツァルト!』で演じた作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(通称ヴォルフ)は、StarSのメンバーである井上さんと同時期に演じたこともあります。
井上さんのヴォルフと比べて山崎さんのヴォルフはやんちゃでお茶目な印象が強く、守ってあげたくなる瞬間も多いです。
特に、姉のナンネールと共に歌う「赤いコート」やひとりで歌い上げる「僕こそ音楽(読み:ミュージック)」でのアマデとの絡みはみていてとても微笑ましいです。
ですが、全編通してかなり重たく、ヴォルフはかなり精神的に弱っていきます。天才であるがゆえの苦悩や、周りからの目線に心を病んでいくんです。
「このままの僕を愛して欲しい」と歌い切るだけでなく、「自分の影から自由になりたい」とも歌います。
自分とはなんなのか?ということを考えるだけでなく、自分が期待されていることはなんなのか?ということも考えだしてしまうため、どんどん苦しくなっていってしまうんですよね。
そんな、天才ならではの苦しみと、天才だからこそ生み出すことができたという喜びの両方を抱えながら生きるヴォルフも、史実を知るだけでは演じるのが難しい役です。
『エリザベート』で演じたルイジ・ルキーニは、それまでの山崎さんが演じてきたタイプの役とは正反対で、発表された時にはミュージカルファンの中で大きな話題になりました。今までは好青年の役が多かったのですが、この『エリザベート』で新しい一面を見せることになったのです。
ルキーニはストーリーテラーであり、最終的にエリザベートを暗殺してしまうという、物語のキーパーソン。ストーリーを伝えつつもルキーニの考え方も伝えなくてはならないため、セリフも舞台上にいる時間もかなり多いです。
セリフの言い方もシニカルであったり、ハイテンションであったりと感情の変化も激しいのですが、山崎さんのルキーニは少しセクシーさも含みつつも、どこか他の登場人物と比べて一歩引いたところから物語を眺めているという印象が強かったです。
なお、ここでは帝劇で上演された作品として記載していますが、4作とも帝劇以外の劇場での上演もしています。
これからの活動も要チェック!
来年の全国ツアー遊びに来てね^ ^
「I LAND」Music Video short ver. https://t.co/y3IMUsuBME#山崎育三郎 #ILAND #TOUR #全国9都市
— 山崎育三郎 (@ikusaburo_0118) 2018年10月20日
山崎さんがどんな活動をしてきたのか、ざっくりとご紹介しました!
ミュージカル、音楽活動、そしてテレビや映画といったスクリーンでの活動など、本当にマルチに活動されています。
それらの活動は、ミュージカルを知って興味を持ってもらうためだと、とあるインタビューで語っていました。
ぜひ、みなさんも山崎さんのさまざまな姿を見てみてくださいね!
著者:くるる