元NCTのテイル(文泰一)が性犯罪容疑で起訴された裁判は、2025年12月26日に懲役3年6ヶ月の実刑判決が最終確定し、長きにわたる審理が終結しました。
この事件は「特殊準強姦罪」にあたる重大な刑事事件であり、検察とテイル側の双方が控訴を重ねるなど、最後まで量刑を巡って争われました。
この記事では、事件の発覚から裁判の経緯、最終判決の理由、そして今後の見通しまで、事件の全容をわかりやすく解説します。
もくじ
- 事件の概要と発覚の経緯
- 2024年8月28日:テイルNCT脱退発表
- 2025年6月18日:初公判で明かされた事件の全容
- 裁判の最大の争点となった「自首」と「計画性」
- テイル側の主張:示談成立と自首による減刑要求
- 検察側の主張:懲役7年の求刑と悪質性の指摘
- 判決の行方:第一審から最高裁での刑確定まで
- 2025年7月10日:第一審で懲役3年6ヶ月の実刑判決・法廷拘束
- 2025年7月中旬:検察・テイル双方が控訴
- 2025年10月17日:控訴審(第二審)で双方の控訴棄却
- 2025年10月24日:テイル側最高裁へ上告
- 2025年12月26日:最高裁で上告棄却、実刑が最終確定
- テイルの現在と出所予定日
- 事件後のNCTメンバーと世間の反応
事件の概要と発覚の経緯

2024年8月28日:テイルNCT脱退発表
2024年8月28日、SMエンターテインメントは「刑事事件の事実確認中に、本人と協議の上でグループ脱退を決定した」とテイルの脱退を発表しました。
報道では「性犯罪容疑による脱退」とされたものの、事件の詳細や被害者の状況は伏せられたまま。ファンには衝撃だけが残され、真相は長らく明らかにされませんでした。
2025年6月18日:初公判で明かされた事件の全容
脱退発表から約10ヶ月が経った2025年6月18日にようやく初公判が開かれ、伏せられていた事件の概要が初めて公になりました。
事件が起きたのは脱退発表のさらに1年前、2023年6月13日でした。
ソウル・梨泰院の飲食店で、テイルと友人2人は中国籍の女性観光客と出会い、共に酒を飲んだとされます。女性は酩酊し歩行困難となり、3人に連れられて向かった内1人の自宅で、3人から性的暴行を受けたとされています。
これは韓国の「特殊準強姦罪」にあたる重罪であり、事件は水面下で捜査が進められていました。
初公判で、テイルは検察が提示した公訴事実をすべて認めました。自身の行動をすべて認め、裁判で争う意思がない姿勢を示したことで、以後は「刑の重さ」が最大の焦点となっていきます。
第一審で検察が提示しテイルが認めた公訴事実
- 被害女性との出会いと移動
- 2023年6月13日午前2時33分頃、梨泰院の飲食店で中国籍の女性(被害者)と出会い、共犯者2人とともに飲酒
- 被害者が酩酊し歩行困難になったため、テイルが支える形で退店
- 共犯者の1人の自宅がある房背洞へタクシーで移動した
- 酩酊状態の被害者への集団性行為
- 自宅到着後、意識のない状態の被害者に対し、3人が集団性行為を行った
- 自宅到着後、意識のない状態の被害者に対し、3人が集団性行為を行った
裁判の最大の争点となった「自首」と「計画性」

第一審でテイルが公訴事実をすべて認めたことで、裁判は「量刑(刑の重さ)」を巡る争いへと移行しました。適用された特殊準強姦罪は、最低でも懲役7年以上が科される重罪です。
テイル側の主張:示談成立と自首による減刑要求
テイルの弁護側は、「事件は酒の席の延長で起きた偶発的なものであり、計画的犯行ではない」と主張しました。
・被害者との間で示談が成立し、被害者が「処罰を望まない」としていること
・警察に「自首書」を提出し捜査に協力したこと
を挙げ、寛大な判決を求めました。
テイル本人も最終意見陳述で「大きな被害を与えてしまったことを深く後悔している。社会に貢献できることがあれば何でもして生きていきたい」と涙ながらに情状酌量を訴えました。
検察側の主張:懲役7年の求刑と悪質性の指摘
一方、検察はテイルに対し懲役7年を求刑しました。
外国人観光客という立場や、酩酊状態を利用した集団での犯行は極めて悪質だと指摘。
さらに、共犯者2人の間で「事件現場を特定されないよう、別の場所からタクシーに乗せる」といったメッセージのやり取りがあった事実を挙げました。
隠蔽工作の指示を出していたのはテイル本人ではありませんでしたが、検察はこれをグループ全体としての「計画性の高さと隠蔽の意図」を示す証拠として厳しく追及しました。
また、テイル側が主張する「自首」についても、「すでに警察の捜査が進み、証拠が集まった段階での提出であり、法的に認められる真の自首とは言えない」と真っ向から反論しました。
加えて量刑に際しては、性犯罪者向け治療プログラム履修命令、身元情報の公開および通知命令、児童・青少年・障害者などと関わる職種への就業制限(10年間)を求めています。
本件は刑事事件であるため、示談が成立していたり、被害者が「処罰を望まない」と主張しても、加害者の責任が免除されるわけではありません。
判決の行方:第一審から最高裁での刑確定まで

2025年7月10日:第一審で懲役3年6ヶ月の実刑判決・法廷拘束
2025年7月10日、ソウル中央地裁はテイルに対し、懲役3年6ヶ月の実刑判決を言い渡しました。
あわせて性暴力治療プログラム40時間の履修と、特定施設での5年間の就業制限も命じられ、テイルは判決直後にその場で法廷拘束(収監)されました。
特殊準強姦罪は通常、最低でも懲役7年以上が科されますが、初犯であること、犯行をすべて認めていること、そして被害者との示談が成立し処罰を望んでいないことなどが「有利な情状」として考慮され減刑されました。
しかし、テイル側が強く主張していた「自首」については、裁判所は「真の自首とは認めがたい」として退けました。
ソウル中央地裁が認定した内容
・梨泰院の飲食店で中国籍の女性観光客と出会い、共犯者2名とともに酒を飲む
・酩酊して歩行困難となった被害者を支える形で、房背洞にある共犯の自宅にタクシーで移動
・意識のない状態の被害者に対して、3人で順に性行為を行った
・翌朝、現場から離れた場所で被害者をタクシーに乗せて帰した
・共犯者同士で、「別の場所からタクシーを呼ぶ」などの計画性を疑わせるやり取りもあった
法廷拘束とは
判決が言い渡された直後、被告人はすぐに手錠をかけられて身柄を拘束されます。裁判所の留置施設または拘置所に収容されるのが一般的と言われています。
2025年7月中旬:検察・テイル双方が控訴
2025年7月10日の一審判決では、求刑7年に対して懲役3年6ヶ月の実刑判決が下されました。
この一審判決に対し、「刑が軽すぎる」とする検察が7月15日に、「自首が認められればさらなる減刑(執行猶予)の可能性がある」とするテイル側も7月16日に控訴しました。
2025年10月17日:控訴審(第二審)で双方の控訴棄却
舞台をソウル高等法院に移して行われた控訴審ですが、裁判所は双方の主張を退け、控訴を棄却しました。
これにより、第一審と同じく「懲役3年6ヶ月」の実刑判決が維持されることになりました。
2025年10月24日:テイル側最高裁へ上告
二審の判決を不服としたテイル側は、上告期限ギリギリの10月24日に最高裁(大法院)へ上告しました。
2025年12月26日:最高裁で上告棄却、実刑が最終確定
2025年12月26日、大法院は「上告の理由が不適法である」としてこれをあっさりと棄却。
これにより、第一審から維持されていた懲役3年6ヶ月の実刑判決が最終確定し、事件発生から約2年半に及んだ裁判は完全に終結しました。
テイルの現在と出所予定日

刑が最終確定したことで、テイルは未決囚向けの拘置所から一般の刑務所へ移送され、「既決囚」として服役しています。
なお、韓国の規定により、受刑者の具体的な服役先の刑務所名は非公表となっています。
刑期を全うした場合、テイルおよび共犯者2名の出所予定日は2029年1月9日となります。
事件後のNCTメンバーと世間の反応
事件発覚直後、NCTのメンバーたちは一斉にテイルのSNSフォローを外し、事実上の完全な絶縁状態となりました。
2025年末に刑が確定して以降も、残されたメンバーが公の場で彼について言及することは一切なく、グループは新たな体制で活動を続けています。
韓国国内でも「罪に対して刑が軽すぎる」という厳しい声が上がったものの、裁判の終結とともに報道も沈静化しており、事実上の芸能界永久追放という形で事件は幕を閉じました。