奇抜なだけじゃない!V系メタルバンド「NoGoD」の魅力
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「NoGoD(ノーゴッド)」はビジュアル系ヘヴィメタルバンドです。2005年に結成され、2010年にキングレコードのハードロック・ヘヴィメタル用レーベルNEXUSよりシングル「カクセイ」を発表してメジャーデビューを果たしました。
メンバーはボーカル・リーダーの団長、ギターのKyrie(キリエ)・Shinno(しんの)、ベースの華凛(かりん)、ドラムのK(ケイ)の五人。
団長が神の啓示を受け、使途を招集して結成したという設定の「新興宗教楽団NoGoD」として2005年に結成。メンバーは宗教団体の団員という設定になっており、Kyrieは「七弦団員」Shinnoは「六弦団員」華凛は「五弦団員」Kは「太鼓団員」という役職名を持っています。なお、メジャーデビューの際にバンド名を「NoGoD」へと変更し、現在はこちらの名義で活動中です。
●新興宗教楽団としてのNoGoD
NoGoDは「新興宗教楽団」という名前のとおり、ライヴを「布教」、ファンを「信者」、曲を「教え」、ファンからの差し入れを「お供え物」と呼び、布教活動という演出でライヴ活動を行っています。
ライヴでは団長の、顔をまっ白にぬった白塗りメイクでマイクを聖書に挟んで歌う、という奇妙なパフォーマンスがひときわ目立ちます。ちなみに彼らのファングッズにも聖書キーホルダーや聖書ミラーなど、聖書をモチーフにしたものがたくさんあるようです。
彼らは奇妙な外見で奇妙な活動を行っていますが、そこにはちゃんと考えられたメッセージがあります。団長はそのバンド名の由来について質問されたとき、「人が生きていく支えとして何かを信じれば、それはその人にとっての神になる。自分たちが、誰かを支える神になれればいい」「もしも何も信じることができないなら、自分たちがあなたの神になるから、希望を捨てないでほしい」という意味がこめられている、と答えていました。
バンド名だけでなく、NoGoDは歌詞にもメッセージ性が強いのが特徴的です。そのメッセージは前向きで、聞いている人に寄りそいながら背中を押すような内容が多くなっています。いわゆる「応援ソング」ですね。
●凄腕ヘヴィメタルバンドとしてのNoGoD
NoGoDはヘヴィメタルを土台としてプログレ、フュージョン、エモ、ジャズなどの要素を取り入れていき、この十年間で幅広い楽曲を発表してきました。この多様な楽曲構成を可能にしているのは、彼らのメタルバンドとしての高い演奏力です。
団長は非常に綺麗で力強いハイトーンボイスが特徴的で、非常に高い音域が要求される楽曲を難なく歌いこなすほどの歌唱力。ちなみに本人は「埼玉一ハイトーンが出る男」を自称しています。
さらにKyrie、華凛はNoGoD活動初期はビジュアル系でないメタル専門のバンドで活動していた経歴があります。彼らは活動をNoGoD一本に絞った現在、ライヴでは「ピロピロ隊」とも呼ばれる高速演奏の高い技術を競うように披露しています。
●優しいメッセージと高い演奏力の結晶「VOYAGE」
NoGoDは2015年4月8日に十周年記念ベストアルバム「VOYAGE」を発売しました。
こちらは11曲収録のDISC1と13曲収録のDISC2からなる二枚組であり、DISC1にはメジャーデビュー後のシングル曲のすべてと、インディーズ時代の人気曲、そしてアルバム用の新規書き下ろし楽曲を収録。またDISC2にはライヴでの定番曲を中心に収録されています。
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この二枚組は「NoGoDのディスコ・グラフィーを飾る作品」として、メンバー全員で揉めに揉めながら収録曲を決定したのこと。しかしそのおかげか「VOYAGE」は多様な顔を持つNoGoDの様々な表情を収めた、この一枚を聴くことでNoGoDというバンドをすぐに理解できる素晴らしいアルバムとなっています。
奇抜なパフォーマンスと、暖かいメッセージと、メタルとしての高い演奏力とを兼ね備えた魅力的な新興宗教楽団であるNoGoD。まずは「VOYAGE」から彼らの世界に入信してみてはいかがでしょうか?
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