「またイーロンがやらかした!」「X終わったな…」 X(旧Twitter)を開くと、定期的にこんな投稿がバズっていませんか?
なぜ私たちは毎回この手のデマに釣られてしまうのか?それはズバリ「イーロン・マスクならマジでやりかねない」という絶妙なリアリティがあるから…!
実際、英語圏ではこれまで何度も「イーロンが気に入らない相手をBANした」「Xが終わるレベルの仕様変更をした」といった話が大拡散され、その後フェイクや誤解だったと判明してきました。
今回は、そんなX絡みのフェイクや誤解を10個まとめて紹介します。
もくじ
- 私怨で消された!?人物・アカウント追放のフェイク5選
- トランプ大統領動画リンクのコピー禁止
- スティーヴン・キング「ファーストレディ」発言で永久追放
- 環境活動家 グレタ・トゥーンベリのBAN騒動
- 映画会社 ドリームワークスの「ポリコレ追放」
- 宿敵 アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(AOC)の永久追放
- X民パニック!システム・仕様変更のフェイク5選
- Xがヨーロッパ市場から完全撤退する
- イーロンがTikTokを買収して「ウザいダンス」を全削除する
- 全ユーザー強制!月額数千円の有料化
- ブロック機能の完全廃止→ストーカー放置の危機
- サーバー崩壊で「Xが完全消滅する」
- イギリス暴動の「収容所送り」デマに本人が釣られる
- なぜ私たちは毎回見事に釣られるのか
私怨で消された!?人物・アカウント追放のフェイク5選
まずは「イーロンが気に入らない奴をXから永久追放した!」という人物BAN系のデマから。
トランプ大統領動画リンクのコピー禁止

噂の内容
「イーロンがトランプに対抗するため、政治系動画のリンクコピーを公式に禁止した。コピーしようとすると自動的に動画が開く」という内容が拡散し、政治系アカウントを中心に混乱が広がりました。
真相
自動的に動画が開くのは単なる仕様変更で、リンクコピーは普通にできる状態でした。
なぜ信じられた?
イーロン自身が政治的な発言を頻繁にしており、過去にも特定リンクの表示速度をめぐって疑われたことがあったため、「またやったか」と受け取る人が続出。
さらに、「試しにコピーしてみて!」と拡散狙いの投稿まで多数出回り一気に広がりました。
スティーヴン・キング「ファーストレディ」発言で永久追放

噂の内容
ホラー界の巨匠スティーヴン・キングが、イーロンを「ファーストレディ」とからかって激怒させ、Xから永久追放されたという投稿が拡散。
「自由が大好きなくせに、揶揄われたくらいで他人の自由を制限するなんて」と、アンチ・イーロン勢が煽りまくる事態に。
真相
これはEsspotsという風刺サイトのジョーク記事が元ネタでした。実際にはキングの「ファーストレディ」発言もなく、アカウントBANもされていません。
なぜ信じられた?
キングはゴリゴリの反トランプ派で、当時イーロンはトランプを熱烈に支持していたという政治的な背景があったため、「まあありそう」と思われてしまったようです。実際2人は普段からバチバチのレスバトルを繰り広げる犬猿の仲でした。
ちなみにキングはたびたび「もうXやめるわ」と宣言していますが、今日も元気に活動中です。
環境活動家 グレタ・トゥーンベリのBAN騒動

噂の内容
イーロンが環境活動家グレタ・トゥーンベリの気候変動に関するツイートにガチギレし、彼女のアカウントをBANしたというニュース画像が拡散。「環境問題の議論から逃げたw」「都合が悪い相手は消すのか」とアンチ勢がここぞとばかりに飛びつく事態になりました。
真相
これも風刺サイトが作った完全なジョーク記事の切り抜きです。グレタのアカウントは凍結されることなく、現在も通常通り稼働しています。
なぜ信じられた?
「資本主義の権化 大富豪イーロン vs 意識高い系の若き環境活動家」という分かりやすい対立構造に加え、実際にイーロンとグレタは環境問題をめぐるスタンスが水と油のように受け取られやすい関係でもあるため、風刺記事だと気づかず信じる人がいたのかもしれません。
映画会社 ドリームワークスの「ポリコレ追放」

噂の内容
映画製作会社のドリームワークスがLGBTQ+推進のコンテンツを投稿したところ、イーロンが「ポリコレすぎる」とガチギレし永久BANしたという噂が拡散。「ついに企業アカウントにまで手を出したか」「多様性を許さない独裁者だ」と界隈がざわつく事態に。
真相
パロディアカウントが発信したネタ投稿が発端です。ドリームワークスの公式アカウントは消えておらず普通に稼働しています。
なぜ信じられた?
イーロンには以前から「反ポリコレ」イメージが強く、それを逆手に取った定番の釣りネタだったからです。
宿敵 アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(AOC)の永久追放

噂の内容
「絶対にイーロンを怒らせてはいけない」という煽り文句と共に、アメリカのAOC下院議員が永久BANされたという噂が拡散。「ついに政敵を消したか」「言論の自由とはw」と注目を集めました。
真相
悪質なスパム業者が用意したフェイク。リンク先はニュースですらなく、AOC議員のアカウントは現在もバリバリ稼働しています。
なぜ信じられた?
AOCが「言論の自由を月額8ドルで売るなんて」とXの青バッジ有料化を痛烈に批判した際、イーロンがすかさず「ご意見ありがとう。8ドル払ってね。」と返すなど、あまりにも有名な「犬猿の仲」であったことが説得力を持たせてしまいました。
X民パニック!システム・仕様変更のフェイク5選
人物BAN以上にユーザーをパニックに陥れるのが、「Xの仕様が最悪になる!」というシステム変更系のデマ。これもイーロンの発言やテスト運用に尾ひれがついて巨大化するパターンです。
Xがヨーロッパ市場から完全撤退する

噂の内容
EUの厳しいデジタル規制にイーロンがブチギレて、ヨーロッパでのXのサービス提供を完全に終了させることを検討しているというニュースが拡散。「ついにEUを見捨てるのか」と大きな話題になりました。
真相
これは大手メディアBusiness Insiderの報道で一気に広まりましたが、イーロン本人がX上で「完全にフェイクだ」と即座に否定しています。
なぜ信じられた?
実際にイーロンがEUの規制当局とバチバチにやり合っていて、本当に対立が続いていたから。完全な作り話というより、「現実の対立」が土台にあったことで、話がもっともらしくなりました。
イーロンがTikTokを買収して「ウザいダンス」を全削除する

噂の内容
イーロンの公式アカウントが「次はTikTokを買収して、あのバカみたいな笑い声のSEとダンスを全部削除してやる」とポストしたスクリーンショットが世界中で大バズり。「イーロン最高!」「マジでやってくれ!」と絶賛する声まで上がりました。
真相
拡散されたスクショはただのコラ画像で、そんな発言はしていませんでした。
なぜ信じられた?
イーロンがXを買収した直後、本人が「次はコカ・コーラを買ってやる」とジョークを投稿したことがあり、そのノリを知っている人には妙にリアルに見えたのかもしれません。「むしろやってほしい!」とユーザーの願望込みで大拡散されました。
全ユーザー強制!月額数千円の有料化

噂の内容
「Xが完全有料化!払わないとアカウントが消される!」「全ユーザーに月額20ドルの課金が始まる!」というパニックが数ヶ月おきに定期的にトレンド入り。その度「ついにXが終わる」と阿鼻叫喚の事態に。
真相
ボット対策として新規の未認証アカウントに少額課金をテストしたニュースが、「既存ユーザー全員が強制的に高額課金される」という最悪のシナリオに曲解されました。
なぜ信じられた?
青バッジやAPIの有料化などのマネタイズを進めてきた前例から、X民は課金の話題に超敏感。何かしらのテストでもすぐに「強制課金」という最悪シナリオに変換されがちです。
ブロック機能の完全廃止→ストーカー放置の危機

噂の内容
「イーロンがブロック機能を完全撤廃!明日からブロックしていた相手がDMを送ってきたり、リプできるようになる!」と恐怖系のポストが拡散されました。
真相
実際は「ブロックしても公開ポストは相手から閲覧できるようになる」という仕様変更であり、リプライやDMなどの直接的な接触制限まで消えるわけではありませんでした。
なぜ信じられた?
イーロン自身が以前から「ブロック機能は意味がない」といった趣旨の発言していたため「本当に全部なくす気だ」と最悪のケースを想像する人が多かったようです。
サーバー崩壊で「Xが完全消滅する」

噂の内容
イーロンが買収した直後の2022年11月、「エンジニアをクビにしすぎたせいでシステムが維持できず、明日Twitterが完全にシャットダウンする!」という噂が大爆発。「#RIPTwitter」がトレンド1位になり、慌てて過去のツイート履歴をダウンロードするユーザーまで現れました。
真相
これはメディアや元従業員の憶測がインフレしたことによるもので、多少の不具合は出たものの、サービスが完全崩壊することはありませんでした。
なぜ信じられた?
買収直後の社内は本当に混乱しており、大規模な解雇や突然のオフィス閉鎖など、外から見ても「何が起きてもおかしくない」空気が漂っていました。現実がすでに十分カオスだったため、終末論まで自然に広がってしまいました。
イギリス暴動の「収容所送り」デマに本人が釣られる

噂の内容
イギリス政府が国内の暴徒をフォークランド諸島の収容所に送るというThe Telegraph風のニュース画像が拡散され、これを見たイーロン本人が「収容所だと……」と引用リポスト。世界中に衝撃が広がりました。
真相
The Telegraphはそのような報道を一切しておらず、イーロン自身が偽ニュースに見事に釣られた形となりました。本人は約30分後にこっそりポストを削除。「他人にファクトチェックを強いる前に、お前がしろよw」と世界中から総ツッコミを受ける事態になりました。
なぜ私たちは毎回見事に釣られるのか

結局のところ、私たちが毎回イーロン関連のデマに釣られてしまうのは、「絶対ウソでしょ」と「でもあいつならやりかねない」が絶妙に同居しているからです。
しかし実際のイーロンは、詐欺や露骨なフェイクでもない限り、気に入らない相手を私怨で片っ端からBANしていくタイプではありません。それでも毎回「なんかやりそうなイーロン像」が先に走ってしまうのです。
釣られるのがちょっとした娯楽だった時代もありましたが、最近は釣られた先が全然おもしろくないんですよね。せめて笑える釣りだけ踏んでいけるよう、勢いで乗る前に一回だけ深呼吸を。