今回の月組公演は名作『エリザベート』。珠城りょうさん演じる力強いトートがグイグイと月組をひっぱり、さよなら公演となる愛希れいかさんが類稀なる美しさと華やかさでエリザベートを演じ、好評を得ています。
たくさんの見せ場があり、どの場面も楽しめる作品である『エリザベート』ですが、2幕に娼婦達が踊り妖しい世界へと誘うシーンがあります。
そこで活躍しているのが、皇帝フランツ=ヨーゼフ(美弥るりかさん)を誘惑するマデレーネ役の天紫珠李さん。
昨年、男役から娘役に転向し、着実に役付きも上がっている注目株の一人です。
今回はそんな天紫さんについて、取り上げてみましょう。
もくじ
かわいらしい男役としてデビューした天紫珠李

出典:©宝塚歌劇団 公式HPより
天紫珠李さんは2015年に初舞台を踏んだ101期生。
美しい面差しで、初舞台当初から際立っていましたが、男役の道を選ばれました。
入団時の成績は2番ととても優秀で、同期生には宙組の鷹翔千空さん、雪組の縣千さんのほか、娘役では同じ月組の結愛かれんさん、星組の星蘭ひとみさんなど新人公演の主演やヒロインを務めた人もいます。
入団すぐから際立った役がついたりはしませんでしたが、少しずつ新人公演などで役もつくようになり、2017年の『ALL FOR ONE』の新人公演では、一期上の風間柚乃さんが演じた「ジョルジュ」という少し目立った少年の役を演じていました。小柄な体つきゆえ、とても似合っていたと思われます。
その後、研究科3年の12月に突然、娘役への転向が発表されました。
それまで女役がたくさんついていたわけでもないのになぜ?という感じではありましたが、風貌などを含め違和感はないだろうとは思われました。
そして、2018年月組公演『カンパニー-努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-/BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』で娘役としてデビュー。
特にショーでは物語を運ぶ役割の一人、プリンという役名のとても可愛い鳥の役を演じて注目を浴びていました!
『カンパニー』の新人公演では、娘役の二番手格だった早乙女わかばさんの役を演じ、娘役としていいスタートを切ったのです。
その後、2018年7月には愛希れいかさん主演公演『愛聖女-Sainte♡d’Amour-』で、パメラという役を演じています。

出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ『NOW ON STAGE#540 月組宝塚バウホール公演『愛聖女-Sainte d’Amour-』』より
愛希さん演じるジャンヌ=ダルクを拾って家に住まわせるという役割で、実質、二番手格の役所。一気に出世し、驚いた人も多かったようです。
妖艶で美しいマデレーネを熱演!
妖艶で美しいマデレーネを熱演!
そして、2018年の『エリザベート』では、黒天使役とマデレーネ役に。
黒天使役は主役の死神・トートの周囲に控える臣下。
トートの周辺で伸びやかに踊る姿がとにかくカッコ良く、ダンスを得意とする男役に配されることが多い役です。
天紫さんは娘役ではありますが、男役のキャリアが評価されたのでしょうか。黒天使としてかっこいい姿を見せてくれます。男役だった頃の天紫さんを応援していた方は嬉しいですね!
そして、黒天使の中の一人がいつも演じるのがマデレーネ役。

出典:©宝塚歌劇団 公式HP 月組公演『エリザベート-愛と死の輪舞-』より
2幕の最初の方ですが、皇帝フランツ=ヨーゼフの母・ゾフィーがエリザベートへの恨みから娼婦達を宮殿に呼び、フランツを誘惑させようとするシーンで際立つ役。
人魚のような姿でバスタブに浸かりながら登場し、ブルーの美しい衣装で皇帝を妖しい世界へ引き込みます。ある意味1場面で観客にインパクトを与えられる、美味しい役所でもあります。
出典:©宝塚 月組公演『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』初日舞台映像(ロング)より
天紫さんは、マデレーネを艶やかに、美しく好演。クラシックバレエで描かれるシーンなのでトゥシューズで踊るのですが、確かなバレエの腕前を披露してくれています。
とても美しく、インパクト大な場面なので、この役で天紫さんを知る方も多いのでは?と考えられます。
他にも、皇太子ルドルフの妄想シーンで、ルドルフに戴冠する役を演じているなどと場面ごとに少しずつ目立つシーンを与えられています。
天紫珠李の魅力とこれからの可能性
天紫珠李の魅力とこれからの可能性
魅力といえばやはり持ち前の美貌、そして男役であったことを生かした抜群のスタイルでしょうか。
どちらかといえば大人っぽい役で活躍してくれそうな気がします。

出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ『うたごころ。#16「蘭尚樹・天紫珠李」』より
また、『愛聖女』の時は歌で苦戦していたという評判も聞きましたが、まだまだ研究科5年なので、これからきっと克服していけるはずです。
男役から娘役に転向して成功した例として、月組には愛希れいかさんという偉大な足跡があります。
愛希さんも男役から転向し、一気に娘役トップスターとして上り詰めました!大先輩の背中を見て学び、今後、たくさんの人に愛される娘役となっていって、輝いてほしいものです!
さらなる活躍に期待できそうな天紫珠李

出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ タカラヅカ・スカイ・ステージ『Brilliant Dreams#127「月城かなと」~personal~』より
娘役としてこれからたくさんの役を演じていくと考えられる天紫さん。
男役経験もあり、他の方とは少し違った色も出していけそうなので、これからどんな風に輝いていくのか、とても楽しみですよね!
著者:すみれ文案
