V系アーティストのライブに行くと、ファンの子達が曲に合わせて振りつけをしているのはおなじみの光景。
振りにはいくつかのパターンがあり、代表的には、ヘドバン、手バン、咲きなどの種類があります。中でも、V系の激しい曲に合わせて行うヘドバンは、V系ライブの醍醐味とも言えます。
今回は、その「ヘドバン」に焦点をあてて、上手にできるコツや注意点などを紹介します。
ヘドバンとは
ヘドバンは、ヘッドバンギング(head-banging)の略で、曲のリズムに合わせて激しく頭を振ることを指すワードです。V系以外でもロック、ヘビメタなどジャンルでも行われている共通のノリです。
バンドによって、横フリや縦フリなどヘドバンにカラーがあることも。対バンやフェスでファンのノリを観察すると、ジャンルやバンドによって微妙な違いを発見することもあります。
ヘドバンは、楽器隊の激しいサウンドが鳴るタイミングに行われることが多く、ボーカルから「お前ら、アタマ、振れ~!」などの煽りMCが入ることもあります。
ヘドバンの種類とやり方
ヘドバンは頭の振り方によって呼び方が分かれますが、大きく2つに分けると「縦ヘドバン」「横ヘドバン」に分かれます。縦は上下に、横は左右に首を振ります。激しくコアっぽいのが縦、ステージを見ながら出来て首の負担が軽いのが横、なんて言われることもありますね。
そんな中から初心者がやりやすいヘドバンや、上級者向けなど代表的なものをいくつか紹介します!
8の字ヘドバン
初心者にいちばんやりやすいと言われているのが「8の字ヘドバン」です。無限大∞のマークを描くように、右下→左上→左下→右上と滑らかに繋げながら首を振るやり方です。
バンドによっては「8の字ヘドバン」の際に右下or左下どちらから振り始めるか決めて、振りを揃えることに拘りを持っている界隈もありますね。
腰を少しかがめて、足を軽く開いて行うことで振りやすくなります。遠くにユサユサ振ることをイメージすると、髪の毛にも動きが出てより上手に見えます。
V字ヘドバン
「V字ヘドバン」は、簡単で首の負担が少ないと言われています。アルファベットのVを描くように首を振るだけです!肩も一緒に上下させれば首の負荷が軽減されるので非常にらくちんです。
「8の字だと酔っちゃう」という人はV字を大きくゆっくりやってみることをお勧めします!激しく動かすと髪も触れるので見た目もカッコいいです!
回転ヘドバン
「回転ヘドバン」は、その名の通り、首で円を描くことを繰り返すことで成立するヘドバンです!キレイに振るのが難しく、首への負荷も高いので上級者向けと言われています。歌舞伎の「連獅子」で披露される毛振りを知っている方なら動きをイメージしやすいかと思います。
「回転ヘドバン」はスピードも重要で、ゆっくりやってしまうと髪がなびかずキレイに見えません。勢いを保ったまま一定の速さで首を回さないといけないので体力も使います。
また、足を広く開いて腰を下げながらやる人が多いので、客席でのポジション取りの空気も読む必要があります。酔いやすい動きなので無理は禁物です!
ヘドバンは危険な行為!注意点は?
ライブには欠かせないヘドバンですが、「普通の動きではない」ことをついつい忘れがち!ヘドバンに伴う事故や怪我もあるので、注意点を頭に入れた上で楽しんでください!
周囲の人に配慮を
ライブハウスや会場にはたくさんのお客さんが来ています。そこで良くあるトラブルが、頭を振った時に周りの人にぶつかってしまうというトラブルです。
「スタンディングならしょうがない」「ライブなんだから」という気持ちはよく分かります。しかし、ライブをゆっくり見たいという人からすると「激しくぶつかられた」という被害者になってしまう場合もあります。
ヘドバンに熱中していると、周りが見えずに勢いがつきがちになってしまいます。通常、主催者側は客席でおきた怪我に対して責任を取ってくれないので、誰かにけがをさせてしまうと自分が責任をとらなければなりません。
自分を守るためにも、ヘドバンする際は周囲を見ながら動きを調整することは必須のマナーとなります。
超重要!ケガに注意!
周囲の人への配慮と同様に大事なことが「自分のケガにも注意する」ということです。自分を労わることは後回しにしがちですが、絶対に注意してください。
ヘドバンはご存知のとおり、「首への負担が大きい行為」です。首は様々な神経が集中している場所なので、少しの油断が大きな怪我につながることがあります。
XJAPANのYOSIKIさんは2017年に人工椎間板置換手術を受けていますが、その際に「ヘドバンは体によくない。他のやり方で良いパフォーマンスを見せることも考えたい。」とコメントしていました。
また、Acid Black Cherryのボーカルyasuさんも脊椎損傷で活動を休止しています。「長年の活動の影響から生じた脊椎損傷」と発表があったので、ヘッドバンキングが原因の1つだと言われています。
大型ロックフェスの後には、激しいヘドバンをした人が脳内出血や手足のしびれで病院に行くことも珍しくありません。
「はじめはゆっくり」「不調を感じたらすぐやめる」「長時間やらない」など自分でルールを決めて行ってくださいね!
慎重すぎるかもしれませんが、脳や神経を損傷するよりは良いと思って用心してください。
「ヘドバン 危険性」などのワードで検索すると、実際の症例なども知ることができます!初心者はもちろん、ベテランさんにも今一度気を付けてほしいポイントです。
これであなたも立派なバンギャ!
バンギャの必須振り付け「ヘドバン」について解説しました。大まかでしたが、まずは初心者脱出したい!と言う方は本記事に書いてあることが理解できれば大丈夫でしょう!
楽しそうに見えるヘドバンですが、危険と隣り合わせである行為ということ忘れずに!
長く平和にバンギャを楽しむためにも、マナーを守って頭を振りましょう♪