ハーバード大学の理論天体物理学者アヴィ・ローブ(Avi Loeb)教授が、人気ポッドキャスト『The Joe Rogan Experience』で、いま話題の天体 「3I/ATLAS(スリー アイ アトラス)」 について語りました。
この天体、ただの彗星では片付けられない気になる点が多いとして、注目が集まっています。
本記事では、ローブ教授の対談内容をもとに、3I/ATLASの正体とその異常すぎる観測データをわかりやすく紹介します。
アヴィ・ローブ教授とは?

アヴィ・ローブ教授は、ハーバード大学の天文学者・元天文学科長で、恒星間天体研究の第一人者です。
未知の現象でも先入観を持たずに向き合う姿勢で知られ、科学とロマンの間に立つ熱い研究者としても注目されています。
3I/ATLAS(スリー アイ アトラス)とは?

3I/ATLAS(スリー アイ アトラス)は、2024年に発見された太陽系外からやってきた天体。
3Iは「Third Interstellar(3番目の恒星間天体)」の略で、これまでに確認されたオウムアムア(2017年)、ボリソフ(2019年)に続くわずか3例目という超レア存在です。

太陽系外からくる天体は観測できる時間がとても短く、見つかること自体が珍しいのですが、3I/ATLASはその中でもひときわ異質。
のイメージ-1200x672.jpg)
オウムアムアもボリソフもそれぞれ特徴がありましたが、3I/ATLASは「動きも光り方も異質すぎる」とローブ教授は語ります。
3I/ATLASの「異常すぎるポイント」

ガスもチリも出していないのに「軌道がズレた」
彗星が太陽に近づくと、太陽熱によってガスやチリが吹き出し軌道が少し変化します。
しかし3I/ATLASは、彗星なら必ず見られるガスや尾などの現象がまったく確認されていないのに、軌道だけがわずかにズレました。
ローブ教授曰く『見えない力で押されたような動き』で、自然の天体としては明らかに不自然な点だったと言います。
表面の反射が「金属的」すぎる
次に注目されたのが、太陽光の反射です。反射光を分析すると、通常の岩石や氷が持つザラザラした反射ではなく、金属板のように均一で滑らかな反射をしていたと報告されました。
いわゆる彗星らしい塵もほとんどなく、観測者の間でも「こんな反射は見たことがない」と話題になったそうです。
ここからネットでは「もしかして人工物?」「UFOかも?」といったロマンある解釈も広がりさらに注目が集まりました。
3I/ATLASとWOWシグナルの関係

1977年に受信された謎の電波「WOWシグナル」。発信源も正体も不明のままで、宇宙の未解決事件として語られています。
そしてなんと、3I/ATLASが入ってきた方向と、WOWシグナルが届いた方向が9度以内で重なっていたことがわかっているのです。9度以内というのは宇宙スケールで見れば驚くほど近い方角。
ローブ教授は『この偶然の一致の確率は0.6%』と語っています。「3I/ATLAS=WOWシグナルの発信源」だと主張しているわけではありませんが、過去の謎と、新しい天体が同じ方向に現れたという事実は、大きな話題となっています。
ローブ教授は可能性を否定しない科学者
3I/ATLASをめぐる議論で、ローブ教授が一貫して主張しているのは「科学界がまだ十分に観測していないのに、結論だけ急ぎすぎている」という点です。
実際、3I/ATLASは軌道のズレや反射の異常を高精度で検証するためのデータはほとんどないと言われています。
それにもかかわらず、多くの研究者は最初から「自然物に決まっている」と扱い、人工物の可能性は議論にすら上がらない状況だと言います。
ローブ教授は「UFOに違いない」と断言しているわけではなく、「データが不完全なら、人工物説だけを排除する理由はない」という立場をとっています。
学会ではあまり触れられない領域にも向き合い、「まずは観測し、測定し、証拠をそろえてから否定するべき」と繰り返し語っています。
この姿勢こそが、ローブ教授が注目されている一番のポイントかもしれません。
まとめ:3I/ATLASは調べる価値のある謎
3I/ATLASには、軌道の変化や金属的な光り方、さらにWOWシグナルと近い方向から飛来したことなど、いくつもの気になる要素が重なっています。
様々な解釈がありますが、この天体には、もっと知りたくなる不思議が詰まっているということ。
3I/ATLASはこれからも多くの人をワクワクさせる存在になりそうですね!
