プロデュース101出演で見えた、NU'ESTがNU'ESTであり続けるべき理由。

2017/05/19
プロデュース101出演で見えた、NU'ESTがNU'ESTであり続けるべき理由。

Produce101 Season2出演決定…彼らの本音と決意

NU'EST出典:©Ariola Japan NU’EST公式HP より

NU’ESTというグループ名は、ニュー(NU)、エスタブリッシュ(Establish)、スタイル(Style)、テンポ(Tempo)の合成語で、音楽に合わせて新しいスタイルを作ることができるグループになるようにと名付けられました。

2012年3月のデビューから5人で力を合わせて走り続けた5年間。

1年目には、タイ、シンガポール、台湾、日本でイベントを開催し、中国を中心としたアジアはもちろんのこと、欧米や中国、南米などにて高い人気を誇り、ワールド・ワイドに活動を展開しました。

しかし、韓国では思ったように売り上げや人気が伸びず、「そこそこ」人気のアーティストという位置づけに。

デビューしても歌番組に出れずに解散するグループや、アーティスト自らが広報活動を行うパターンも少なくない韓国の音楽業界では、贅沢を言うのも憚れる恵まれた位置づけだったのかもしれません。

しかし、NU’ESTのデビューから約3年後、後輩グループのSEVENTEENがデビューしたことで、彼らの立場は一変しました。

爆発的大ヒットとなったSEVENTEENの存在は、NU’ESTの活動に影を落とすこととなったのです。

そうして2年が経過した2017年、Produce101 Season2にデビュー5年目にして出演を決めました。

番組中のインタビューで、JRは「世間はNU’ESTが失敗したと思われているでしょう。事務所でもそう考えているようです」と話しました。

ベクホもまた「実績が振るわず、事務所に堂々とアルバムを出して欲しいと要求できなかったです」と話し、レンは「終わりが見えると思いました。NU’ESTが解散する日まで、あまり残っていないと…」と本音をポロリ。

ベクホは「デビューから5年以上が経過してアイドルとしてサバイバル番組に出ることは少し怖いです。もともと誰かと競争したいなどと考えたことがなかったから。どれだけ切羽詰まったらデビュー後にサバイバル番組に出ると思いますか。I.O.Iがデビューするところを見て、ああなりたかったと思いました。後輩グループ、SEVENTEENのようになってみたいです」と切実な思いを語りました。

彼らはこれまでの現実を真摯に受け止め、並々ならぬ覚悟を持って番組出演に至ったのです。

NU’ESTのステージは、不安定な音程や実力不足がそのまま露わになりました。

先輩グループAFTERSHOOLのカヒは、「番組を通してもう一度始める気持ちでやるということがどれだけ難しいことか良く分かっています。5年間がむしゃらに活動したことを無かったことにすることはできないから。ステージにもう一度立てるようにしてあげるから付いてきて欲しい。」とコメントすると、JRは涙を流しながら「たくさん良い姿を見せることが出来なくて残念だし悔しいです。けれど残念がるばかりではいられないからやるしかないんです」と語りました。ミニョンもまた「ここで後悔しないように、全力で頑張ります」とコメントを残しています。

これらのコメントに、視聴者はみんな胸が痛んだのではないでしょうか。

NU’ESTにはNU’ESTの良さがあります。

洗練された繊細な楽曲、粒ぞろいのビジュアル、個性的なキャラクターとメンバーの人柄。

しかし、年間数十組がデビューするK-POP界で生き残るためには、より精度の高い技術やアーティスト性が求められて当然です。

彼らはその事実を肌で感じながらも「NU’ESTを守りたい」その一心で、番組への出演を決めました。

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