中国映画界の未来を担うと嘱望されていた若き才能、賴宇晴(ライ・ユーチン)監督が、滞在先のカンボジア・プノンペンで急逝したことが分かりました。
23歳という若さ、そして監視カメラに残された不可解な状況に、SNSでは悲しみと衝撃が広がっています。
事件の経緯
現地警察の報告によると、事件が起きたのは2025年12月30日未明。プノンペン市内にある多国籍の住人が暮らす集合住宅の2階から、賴さんが転落しました。
転落後すぐに病院へ搬送され懸命な治療が行われましたが、頭部および全身への激しい衝撃による負傷により、2026年1月2日、惜しまれながら息を引き取りました。23歳という若さでした。
監視カメラが捉えた「空白の時間」と深まる謎
事故現場となったのは、複数の国籍の人物が暮らす住宅。現地警察が確認した防犯カメラ映像には、事故前後の賴さんの行動が記録されており、その内容が波紋を呼んでいます。
12月29日 23時22分:同じ建物に住むフランス人男性が帰宅した際、入り口の外に一人で立っている賴さんの姿が映る。その後、賴さんは誰かに促されるようにして屋内へ入り上階へ移動。
12月30日 00時30分:複数の人物が会話するような音が聞こえた直後、賴さんが転落。
転落直後:賴さんと同じ階にいた友人(インド人男性と中国人女性)が、慌てて階下に降りて賴さんを介抱。
賴さんはすぐに病院へ搬送されましたが、事故後は意識が戻らない状態が続き、そのまま死亡に至ったとされています。
現地警察は、友人のインド国籍の男性と中国籍の女性を重要参考人として事情聴取しており、「第三者の関与」の可能性も含め慎重に捜査を続けています。
父親の嘆き「娘の生活については知らなかった」
事件を受け、中国から急遽カンボジアへ向かった賴さんの父親は、「娘は2024年から友人と短編ドラマ制作のためにカンボジアへ渡っていた。しかし、現地での具体的な生活や仕事の詳細は把握していなかった」と涙ながらに語っています。
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自身の作品の舞台で散った命
賴宇晴さんは2002年生まれ。ニューヨークやロサンゼルスで映画を学んだエリートであり、監督・脚本・音楽までこなすマルチな才能の持ち主でした。
特に彼女の初長編映画『潮汐低語(Whisperings of the Moon)』は、第30回釜山国際映画祭に入選するなど国際的な評価を得たばかり。この作品の舞台こそが、今回彼女が命を落とした「カンボジア・プノンペン」でした。
新作の創作活動のために現地に滞在していた最中の悲劇に、ファンからは「自分の映画の世界で亡くなるなんて、あまりに切ない」との声が上がっています。