◆ルーツを辿るなら『ザ・スズナリ』にも足を運んで
出典:©Tokyo Style. 下北沢 ザ・スズナリ より
「演劇の街」の中枢に位置する『本多劇場』ですが、はじまりはアパートの2階を改装して作られた『ザ・スズナリ』からでした。
本多劇場グループの代表・本多一夫さんが”すずなり荘”というアパートの2階を改装。当初は俳優養成所の稽古場として使用していましたが、いつしか小劇場に。
キャパ(座席数)は150~170席ほど。
劇場の1階部分は”すずなり横丁”という飲食店街になっており、古き日本の姿がそのまま残されているかのよう。
日本各地で大小様々な劇場が建て壊されていくなか、ザ・スズナリも幾度か消失の危機を向かえてきました。それでも演劇をこよなく愛する関係者等の声に守られ、今でも現役の小劇場として活躍しています。
◆小劇場 楽園
出典:©本多劇場グループ 本多劇場グループ公式HP より
最後にご紹介したいのが『小劇場 楽園』。キャパ(座席数)が約70~90席と、前出の2つより遥かに小規模の『小劇場 楽園』ですが、実はここ舞台の作りがとっても面白いんです。
『小劇場 楽園』では舞台を挟むように客室が2つにわけられており、その舞台の中心には大きな柱が立っています。多方面からの客席の視線、柱の存在が大きく影響を与える作りになっているというわけ。
建物の構造上、柱を撤去することができなかったためこのような舞台の作りになったそうですが、これこそが『小劇場 楽園』の面白さ。
この作りをどう活かししてくれるのか、脚本・演出家への期待が高まります。
舞台や劇場の存在も演劇を創りあげる大きな要素であることに改めて気付かされる『小劇場 楽園』は「演劇の街」に相応しいのでは。
演劇を愛し続けるひとりの男、本多一夫さんからはじまった下北沢の「演劇の街」ストーリー。同じく演劇好きである身としては必ずや足を運びたい劇場トップ3をご紹介しました。
どこもキャパ数はそれほど多くないので、どうしても行きたい公演がある時は事前のチケット購入をおすすめ。各劇場の公式サイトからスケジュールを確認してみてくださいね。また初めて訪れる際にはアクセスも調べておいたほうが良さそう。
下北沢で今まで以上にディープな演劇ライフに浸ってみてはいかがでしょうか。
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<公式サイト>
▼『本多劇場』
http://www.honda-geki.com/honda.html
▼『ザ・スズナリ』
http://www.honda-geki.com/suzunari2.html
▼『小劇場 楽園』
http://www.honda-geki.com/rakuen.html
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