礼真琴は”2番手”としてさらに男役を進化させる
正2番手として星組を率いる礼真琴さんは、今が一番”面白い時期”ともいえます。
悪役、友人役、敵役、ライバル…2番手が演じる役は非常にバリエーション豊かだからです。
出典:©宝塚歌劇団 公式HP
2017年 星組公演 『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』より
トップスターや主演だと、どうしても「主役」としての枠の中で役を作らないといけません。
逆に言うと、魅力的な2番手がいなければ、その組の演目も狭まってしまうといえるほどなのです。
経験も実力も人気も充分な礼真琴さんは、いわば”最強の2番手”。
紅ゆずるさんのもと、2番手時代にさまざまな役を経験することで、男役・礼真琴はさらに進化していくことでしょう。
とはいえ、最近は”悪役”や”敵役”が続いているので、そろそろ違ったポジションの演技が見たいところです。今後の星組の演目に大注目ですね。
また、歌やダンスが堪能できるショー作品での活躍も大いに期待したいところ。
星組の次回大劇場公演では「Bouquet de TAKARAZUKA」というオリジナルレビューが上演されます。
おそらく、この作品では礼真琴さんが中心となる場面があるはず。どのようなショースターぶりを発揮してくれるのか、今から楽しみでなりません。
ショーブランに阿弖流為、色濃い役に挑戦する礼真琴に注目!
ショーブラン役として、これまで演じてきた柚希礼音さん・龍真咲さん・明日海りおさんに匹敵する(かそれ以上!)の熱演を魅せてくれている礼真琴さん。
彼女の歌声やダンスはどこまで進化してしまうのでしょうか。
次作「阿弖流為」も、宝塚ではめずらしい題材ながら、土臭い魅力的な人物像がまさに礼真琴さんにピッタリ!きっと「礼真琴の代表作」の1つとして語り継がれる作品になるはずです。
2番手として様々な役を経験し、さらに男役に磨きをかければ、”レジェンド”と呼ばれるトップスターが誕生するかもしれません。
2017年、最も活躍に注目したい男役、それが礼真琴さんなのです。
著者:海野りんご