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聴けば違いが分かるのに説明しにくい、ヴィジュアル系とネオ・ヴィジュアル系の違い
ヴィジュアル系という言葉がすっかり定着した昨今ですけど、最近はそれに「ネオ」というのが付いてネオ・ヴィジュアル系というジャンルが確立したとか言われるようになりました。
せっかくヴィジュアル系という言葉の意味を理解したと思ったら、今度はネオ?それは何やねんという方のために、違いを定義するのが難しい両者を敢えて定義して、その違いを解説してみたいと思います。
■1990年代に大ヒットしたヴィジュアル重視のバンドが「ヴィジュアル系」
まずは、ネオになる前のヴィジュアル系についておさらい。1990年代に巻き起こったヴィジュアル系バンドの一大ブームは、その後の音楽シーンにとてつもない影響を与えました。
ヴィジュアル系の元祖はX JAPAN(当時はX)だというのが定説ですが、その時期にLUNA SEA、黒夢、L’Arc-en-Cielなどが続々と有名になってヴィジュアル系というジャンルが確立しました。
この頃のヴィジュアル系を今のヴィジュアル系と比べると、基本はロックでメンバーが化粧をしているというイメージが強くありませんか?化粧に持たせる意味や世界観というのは今ほど深くないように思います。
これが、初期のヴィジュアル系です。
ところがその後、La”cryma ChristiとかMALICE MIZER、SHAZNAなど伝説的なヴィジュアル系バンドが続々とヒット曲を飛ばしましたね。初期のヴィジュアル系に無かったような個性を放つバンドが多くなって、ヴィジュアル系という言葉の枠に収まらないようになってきた頃です。後になって考えると、これがネオ・ヴィジュアル系の胎動だったんですね。
■2004年頃から続々と誕生した「これまでにないヴィジュアル系」バンド
2004年は、ネオ・ヴィジュアル系の音楽シーンが始まった年だと言われています。
the GazettE、Nightmare、シド、Alice Nineなどこれまでのヴィジュアル系に無かったようなより本格的かつ細分化された音楽性と、徹底した世界観を併せ持ったバンドが登場して、「どう見えてもこれまでのヴィジュアル系とは違うぞ」と多くの人が思ったワケです。
そこで、従来のヴィジュアル系との違いを分かりやすくするために進化したヴィジュアル系ということで「ネオ・ヴィジュアル系」という言葉に落ち着いたのです。
ネオ・ヴィジュアル系の中でもより強い個性や新しい世界観を引っさげて登場してくるバンドもたくさんいるので、ネオの次に来るようなムーブメントが実はもう始まってるのかも知れませんね。