2番手娘役として、月組に無くてはならない存在
愛希れいかさんが、トップ娘役以上の存在として”娘役”の可能性を広げ続けている月組。
その中において、海乃美月さんは、早乙女わかばさんと共に2番手娘役として主要な役どころを担っています。
近年の月組公演を振り返ると、海乃美月さん・早乙女わかばさんというヒロイン役者を擁しているからこそ、愛希れいかさんがさらに活躍できたといえるかもしれません。
出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ 公式HP タカラヅカ・スカイ・ステージ『プリンセス ア・ラ・モード#10「早乙女わかば・海乃美月」』より例えば、「1789」という挑戦的な作品が成功したこと(トップ娘役が作品のヒロインを演じない!)や、「グランドホテル」の大成功は、海乃美月さん・早乙女わかばさんという存在あってこそです。
「1789」で龍真咲さんの相手役を務めた経験は、海乃さんにとっても大きな経験になったはずです。
しかし、共に月組を彩ってきた早乙女わかばさんが「カンパニー / BADDY」をもって宝塚を卒業されます。海乃美月さんに求められるものは、一層大きくなるのではないでしょうか。
”なんでもできる”実力派・海乃美月の魅力
海乃美月さんがこれほど月組で活躍を続ける理由。それは歌・芝居・ダンスのどれもが高いレベルにあるという実力の高さでしょう。
まさに、”なんでもできる”娘役。
特に最近は、「芝居」での技術が光っているように思います。
「グランドホテル」では、本公演でのフラムシェン(キュートさが売りのタイプライター)、新人公演のグルーシンスカヤ(退団公演中のバレリーナ)という反する2役をどちらも魅力的に演じました。
出典:©宝塚歌劇団 月組公演『グランドホテル』『カルーセル輪舞曲』よりグルーシンスカヤの老成した感じは、新人公演学年のジェンヌさんにはハードルが高いと思われていましたが、本公演と言っても遜色ないレベルの演技に仕上げ、実力の高さを証明!
「鳳凰伝」のタマル役も名演!健気さが体中からにじみ出ていて、観客の涙を誘いました。子守唄の場面での歌もキレイでしたよね。
出典:©youtube 宝塚歌劇団 月組公演『All for One』初日舞台映像(ロング)よりそして、「All for One」では、外国から嫁いできた王女役を、コケティッシュな役作りで表現。舞台上での存在感を一層発揮していました。
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