新人公演パーシーの公演で、「スター・紅ゆずる」の誕生が決定的に
紅ゆずるさんは、新人公演の最終学年で、とうとう主演の座を射止めます。
それまで、主要な役どころも演じていなかったさゆみさんの突然の抜擢は、本人も、ファンも驚くものでした。

出典:©宝塚歌劇団 ©宝塚クリエイティブアーツ
タカラヅカ・スカイ・ステージ「THE SCARLET PIMPERNEL(’08年星組・東京・新人公演)」より
そして、最初で最後の新人公演主演作品「スカーレット・ピンパーネル」がそのままトップスターとしてのお披露目公演につながるのですから、まさに「運命」の新人公演だったのです。
初主演にも関わらず、堂々たる舞台は今や「伝説」とも言われています。舞台技術はまだまだ発展途上でしたが、スターとしてのオーラが確かにあったのです。
後半の目玉?グラパンに扮しての場面では笑いを誘い、今の紅ゆずるさんにつながる一面も垣間見られました。
ちなみに、スカーレット・ピンパーネルの演出家・小池修一郎先生は、以前から「星組の下級生に、並外れて面白い子がいる。吉本に行ったほうがいい。宝塚じゃスターへの道は遠そうだから」と知人から聞かされていたそうです。そんな中で主演を射止め、結果を残すところに紅ゆずるさんのパワーを感じますよね。
そして、スカピンで鮮烈な印象を残し、新人公演を卒業。このタイミングを待っていたかのように、紅ゆずるさんは本公演でも着実に大きなポジションを担当するようになっていきます。
[next_heading title=個性派ジェンヌ・紅ゆずるを決定づけた「紅5」]